教育福島0201号(1997年(H09)02月)-024page
福島県立博物館
平成9年度企画展の概要
・春の企画展 縄文たんけん −縄文少年キトのものがたり−
会期 平成9年4月19日(土)〜6月8日(日)
この企画展の主眼は、現代人が失いつつある「こころの豊かさ」を縄文時代の生活の中に見いだすことにあります。展示は小学生程度の子供が理解できる内容とし、常に縄文時代と現代を比較できる構成とします。福島県内の資料を中心にしますが、青森県三内丸山(さんないまるやま)遺跡出土品をはじめ、東北・関東の資料を混じえて展示します。また、石器を作ったり、土器を組み立てたり、布を編んだりできる各種体験コーナーも用意します。
・夏の企画展 日本の魚学・水産学事始め −フランツ・ヒルゲンドルフ展−
会期 平成9年7月19日(土)〜9月15日(月)
フランツ・ヒルゲンドルフは、明治の初めにドイツから日本に招かれたいわゆる「お雇い外国人」学者です。彼は日本で魚の分類研究を行い、日本の魚学・水産学の基礎を築きました。彼が新種として命名・記載した魚の名は、マダラやサケをはじめ現在でも27種類も使用されています。この企画展では、ヒルゲンドルフの経歴を示す資料や、彼が日本で採集したり命名・記載した魚類の標本など、ヒルゲンドルフの日本での活動を振り返ります。あわせて、太古の魚の姿とその進化についても紹介します。
・秋の企画展 染める −会津型の技と文化−
会期 平成9年10月10日(金)〜12月7日(日)
江戸時代の中ごろになると、庶民の衣類にも型紙による染色もようが普及し始めました。その主なものに、小紋(こもん)染めや浴衣の中形(ちゅうがた)染めなどがあります。これらの型紙のほとんどが、伊勢型紙とよばれています。喜多方市の小野寺家は、江戸時代の終わりころから東北各地への型紙の製作・販売を行ってきました。特に明治以後の東北における絣(かすり)もようの普及など、会津の型紙が東北の衣生活に大きな影響を与えました。この企画展では、会津の型紙の歴史と技術・文化などを紹介します。
・冬の企画展 遠澤(えんたく)と探幽(たんゆう) −会津藩御抱絵師(おかかええし)加藤遠澤の芸術−
会期 平成10年1月24日(土)〜3月15日(日)
加藤遠澤は江戸時代初期、会津松平家の初代藩主、保科正之(ほしなまさゆき)、二代正容(まさかた)の頃に仕えた会津藩の御抱絵師です。茶坊主から抜擢され、狩野派の巨匠、狩野探幽に入門、画技を磨き御抱絵師となりました。この企画展では、県内所在の遠澤作品を中心に、その師である狩野探幽の作品や探幽周辺の江戸狩野派の代表的画家の作品を展示し、両者の比較をとおして、江戸時代狩野派の特色とその中における遠澤芸術の位置を考えます。
〈福島県立博物館利用案内〉 会津若松市城東町1-25 TEL 0242-28-6000 FAX 0242-28-5986
●開館時間 午前9時30分〜午後5時(入館は午後4時30分まで)
●休館日 毎週月曜日(ただし祝日は開館)、祝日の翌日(ただし、土・日は開館)、年末年始(12月28日〜1月5日)
●臨時休館日 平成9年6月20日(金)〜26日(木)は、館内の消毒のために臨時に休館します。
●常設展観覧料 一般・大学生260円(210円) 高校生150円(120円) 小・中学生100円(80円)
●企画展観覧料 一般・大学生260円(210円) 高校生150円(100円) 小・中学生100円(50円)
※企画展・常設展観覧料の( )内は20名以上の団体料金です。
学校・公民館等の団体は事前(1週間前)の申請により、観覧料の割引(減免措置)を受けることができます。