教育福島0202号(1997年(H09)04月)-013page

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提言エピソードの紹介

 

本好きな子どもに育てる

私の家族に五歳になったばかりの男の子がいる。一人っ子なのでわがままだが三歳のころから絵本が好きで、わが子供の好きな虫や動物の描いている「はるの図鑑」を見せたら、すっかり気にいって何回も本棚から取り出して見るようになった。小さい図鑑であるがよく編集されていて、大人が見てもおもしろい。その後はもちろん夏、秋、冬と季節に応じて勝手に本棚から取り出して見るようになり、「これは何?」「これは?」とうるさく質問してきたが、五歳になったころから、必要に迫られてかいつの間にか字を覚え、今ではウルトラマンと戦う怪獣の名前も自分で読めるようになっている。

私も本好きで、大人になっても福音館の子供の友全集や日本昔話玉川子供百科等が本棚に置いてある。彼の母親も本好きで、村の図書館に行き、一緒に本を読んでくるらしい。「そこに本があるから読む」まさに幼児教育の目標である「子供は環境によって育つ」であると思う。

 

助け合い〜笑顔を求めて〜

今日は、ボランティアの日。お昼までに弁当を老人宅に届けるのです。

なんと、お年寄りが外に出ているのを発見。寒さが身にしみるだろうに、車を運転しながら大丈夫か不安になりました。大丈夫、笑顔で会話がはずみます。

高齢化が進む中で、お年寄りは精神的肉体的苦痛を感じて生きている人が多いのではないかと思います。安心して楽しく暮らせるためにも助け合いが大切だと考えています。東支部では家事援助も年間を通じて行っていますが、一人暮らしや苦痛を感じている人は、特に老いを感じれば感じるほど、人の温もりが身にしみるのではないでしょうか。よい人間関係をもって、共に生きる喜びを味わいたいものです。

このボランティア活動を通して、改めて老人介護の必要性を強く感じています。高齢者一人一人の存在が「光り輝く存在」になるよう、さらなる活動に力を注いでいきたいと思います。

 

心と心をつなぐあいさつ

 

心と心をつなぐあいさつ

あいさつは、おざなりの通り一遍では、お互いの心と心が開いたとはいえないと思います。良いあいさつは相手の心に自分の気持ちが伝わることではないでしょうか。

過日、東村東光学園(高齢者学園)の学習会が開催されたときのことです。村内各地から学園生が続々と集まってきました。何日かぶりに会う学園生は、知人友人を見つけると笑顔で「おはようございます。」「しばらくでした。」「元気でなによりです。」と、言葉は異なるが、心の通ったあいさつを見聞していて心の温かくなるのを感じました。こんなに心の通ったあいさつのできる学園生は、数多くの友と仲良く楽しく協力し合って学習や運動に参加しています。だから生きる喜びをかみしめているのだと思いました。

各家庭の生活の場で夫と妻、祖父母、子供が朝起きたとき、お互いに「おはよう。」と笑顔であいさつを交わすことで、家の中が明るく、なごやかな雰囲気になり、夫婦、親子の絆が強まり子供たちも生き生きと育っていくのではないでしょうか。

 

 

 


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