教育福島0203号(1997年(H09)06月)-010page

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せる必要がある。

 

3 学校・家庭・地域社会の連携

 

生徒指導についても現状と課題についてできるだけ保護者や地域の理解を得るよう努める必要がある。その上で、学校で指導すべきこと、家庭で指導すべきこと、地域社会で気をつけてほしいことなど、学校と家庭の役割などについて十分理解する必要がある。

今後は、各学校では児童生徒のいわゆる「生きる力」を育くむために学校は家庭のために何をするのか、保護者は家庭教育をどのようにすべきかを具体化し、その上で相互にこれからは、健全な児童生徒育成に協力し合わなければならないことを明確にし、実施することが急務であり、それが真の連携となる。

 

4 関係機関との連携

 

生徒指導上の諸問題については、学校だけでは解決が難しいことがある。関係機関と連携を図ることにより効果的な指導ができたり、早期に解決できたりする場合も少なくない。(1) 学校アドバイザー・巡回面接教育相談員の活用

いじめや登校拒否などの問題については、早めに各教育事務所の学校アドバイザーや巡回面接相談員に相談したり、指導援助を受けたりすることが望まれる。

問題がこう着化し、重症の状況を呈してからでは、対応も難しく回復する期間も長く要し、初期の対応を重視すべきである。

(2) 県教育センター・養護教育センターや市町村の相談員等への相談

県教育センター、養護教育センターに相談することも有効である。また市町村教育委員会によっては、実践センターや教育相談員を設けているところもあるので、各学校から直接相談に出向いたり、保護者とともに相談に行ったりするなど、有効に活用すべきである。

(3) 民生児童委員等への相談

家庭の問題のため児童生徒が安心した家庭生活が送れない場合などは、家庭訪問を頻繁に行ったり、保護者を指導したりしなければならない。そういう場合は学校では対応しきれないことが多い。

そこで、各地区の民生児童委員や市町村の福祉課や福祉事務所等家庭児童相談員の方々に家庭訪問等により、事情聴取や指導をお願いすることも有効である。

(4) 警察署への相談

非行事故等については、警察署少年課生活安全係等への相談が有効である。これは特に、正常な教育活動が難しい場合、あるいは学校教育の限界を超えている、犯罪性が高い場合などは、警察署に相談することである。このような相談のためにも、警察署と日ごろから連携を取りながら、学校外での児童生徒の問題行動等について情報を交換することも有効である。

いずれにしても、他の相談機関に相談する場合は、市町村教育委員会と連絡を取りながら進めた方がよい。また相談機関に任せっぱなしにすることなく、相談機関と絶えず連絡を取り、学校としての対応などを検討しながら進めることが肝要である。

 

五 課題解決を目指して

 

1 県教育委員会の重点施策等

 

県教育委員会としては、「第四次福島県長期総合教育計画」を策定し、「新世紀ふくしまを担う明るく個性豊かな人間の育成」を目標として、教育行政の推進に努めている。この目標の実現に向けて、「平成九年度重点施策」を設定し、今年度重点的に推進する施策及びその具体化の方向を示した。その重点施策の指針は、四つの柱から成っている。

 

一 県民の多様な学習ニーズに応える生涯学習の推進

二 社会の変化に主体的に対応できる心豊かでたくましい児童生徒の育成

三 潤いと個性に満ちた文化の振興

四 ふくしま国体の成果を生かしたスポーツの振興

 

生徒指導に関しては、「生徒指導の充実」を取り上げ、特に「登校拒否などの学校不適応対策の推進」と「いじめ問題対応策の充実強化」の二点をあげている。これは、学校教育における「基礎学力の向上」と「いじめ並びに登校拒否問題」を、学校教育における最重要課題と受けとめているからである。

 

2 ハートウォームプラン

 

今年度は昨年度の「いじめ問題対策事業」と登校拒否対策「学校適応サポートプラン」の事業の成果を生かしてこれを統合し、「ハートウォームプラン」として実施していくこととした。その概要は次のとおりである。

(1) 学校アドバイザー電話相談

いじめ等の問題についての「ダイヤルSOS」電話相談並びに訪問相談である。

 

ダイヤルSOS電話相談

・午前10時から午後5時まで

・各教育事務所のフリーダイヤル電話

県北 0120-899-711

県中 0120-899-712

県南 0120-899-713

会津 0120-899-714

南会津 0120-899-715

相双 0120-899-716

いわき 0120-899-717

 

 

 


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