教育福島0203号(1997年(H09)06月)-036page

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研究主題

「自ら意欲的に実践する生徒の育成」

喜多方市立第二中学校

 

一 研究主題の設定

 

本校は、四年前より校舎改築が始まり、普通教室棟、特別教室棟、そして昨年四月に体育館が完成し、あとは、校庭の整備を待つだけとなり、県内でも充実した施設設備を有した学校である。

生徒は素直で諸活動にまじめに取り組むことができる。しかし、指示待ちの生徒も多く、自ら主体的に諸活動に取り組めるようにすることが課題である。そのためには、生徒個々を認め励ましながら、生徒の自主的態度の育成を図る必要があると考え、本主題を設定した。

 

二 研究仮説

 

すべての教育活動の場で、生徒指導の機能を生かしながら、自分で考え、判断し、解決する活動場面を意図的・計画的に設定し、生徒一人一人が本来もちえている能力が発揮されるよう援助指導していけば、集団の中で自己を生かす喜びを体得し、自ら意欲的に実践する生徒が育成されるであろう。

 

三 研究方法ならびに研究内容

 

研究仮説を検証し主題に迫るために、次の四つの研究委員会を設け、それぞれのねらいのもと、研究を具体的に推進した。

 

1 学習活動研究委員会

 

(1) 「わかる授業」づくりを研究の根幹にして、主体的な活動の場や自己決定をさせる場の設定、雰囲気作りを大切にするなど生徒指導の機能を生かして授業の改善・充実を図った。

(2) 全職員が研究授業を行い、部会ごとに意見交換を行った。

(3) 望ましい学習習慣の育成や教室環境・人的環境づくりなどの学習環境の重要性を全職員で確認しあった。

(4) 自主学習帳や日記の指導を通して自主学習の習慣化のための指導や援助を全学年で継続した。

 

2 特別活動研究委員会

 

(1) 多岐にわたる特別活動の領域から集会活動の改善に的を絞り、研究推進の過程で、学級活動及び生徒会活動との関連をはかりながら、生徒の主体的な態度の育成を・主眼に研究を進めた。

(2) テーマに基づいて各集団が調査し、発表できる特別集会を年数回設定し、生徒自らに運営させ、生き生きと活動できるようにするとともに雰囲気づくりの場ととらえ、生徒の育成を図った。

(3) 集団づくりにあたっては、理想的な集会像を設定すると共に、協議会を計画的にもち、改善の方向性や、共通実践内容を明確にしながら進めた。

(4) 教師の指導的態度を改め、リーダー生徒の意識変革に時間をかけ、実践と反省の場を設けながら、指導・援助した。

 

3 生徒指導委員会

 

(1) 生徒理解の推進と教育相談の充実を図った。

1) アンケート、諸調査の実施による実態把握

2) 教育相談の積極的な推進(年六回の定期相談と相談者を生徒が指定できるフリー相談)

 

 

 

 

 


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