教育福島0204号(1997年(H09)07月)-009page
![]() ![]() ![]() |
![]() ![]() |
て創意ある教育課程を編成する。
(2) 個に応じた指導の充実を図ることができるよう、児童生徒の発達段階に即して、T・T、グループ学習、個別学習など指導方法の一層の改善を図る。
(3) 自ら学び、自ら考える学習活動を一層充実できるよう問題解決的な学習や体験的な学習の充実を図る。
(4) 教育活動の成果を、目指す児童生徒像と比して客観的にとらえられるよう評価の改善に努める。
2 基礎学力の向上と個性を生かす教育の充実を目指す学習指導の改善・充実
児童生徒一人一人の能力や適性等個性を生かした指導を行い、それぞれに確かな学力を身につけさせることは重要なことである。
そのためには、基礎学力の向上や個性を生かす教育の充実を目指した学習指導の改善・充実のための研究を深め、それぞれの研究の成果を共有しあうとともに、それらを日常化することが大切である。
また、基礎・基本を一人一人の児童生徒に身につけさせることと、児童生徒一人一人の個性や個の持つ能力を個々に伸ばすことを目指す学校教育においては、このふたつの接点やバランスの問題をどのように考え、どう指導計画に位置づけて指導に当たるかという問題の解決にも努めなければならない。
3 学力向上IDプランの推進
児童生徒の基礎学力の向上を図るには、いうまでもなく前項で述べた学習指導の改善・充実を図ることである。各学校においては、確かな専門性に裏付けられた適切で効果的な指導を、教師一人一人が着実に行うとともに、組織的・計画的に行わなければならない。
IDプランの推進に関する各学校の実践や努力点は次のとおりである。
(1) 個に応じた指導を充実し、児童生徒一人一人に新しい学力観に基づく確かな学力を身につけさせることがねらいである。
(2) 児童生徒一人一人の基礎学力向上のために実践できることは何かを明確にし、学力向上自校プランに基づいた実践を継続する。
(3) 学力向上推進地区や先進校の研究・実践例を収集し、その成果についての研究を深め、自校の指導の改善・充実のために積極的に生かす。
(4) 実践の結果を児童生徒一人一人の姿で判断できるよう多様な方法で評価を行い、その結果を指導の改善に生かす。
4 生徒指導の充実
人間としての生き方、在り方についての自覚を高め、豊かな心を持ちたくましく生きる人間をはぐくむことは学校教育の重要な使命である。
学校不適応やいじめ問題等児童生徒の問題行動は依然として増加傾向を示し、憂慮すべき状況が続いている。
各学校においては、これらの問題の重大性を深く認識し、教師の児童生徒観や指導の在り方を再確認して指導に当たるとともに、適切に対応できるよう指導体制を整えることが強く求められる。また、教育活動のあらゆる機会をとらえての積極的な生徒指導の推進をいま一度真剣になって考え、全教師一丸となってその実現に努める必要がある。
児童生徒が学校生活を楽しく送れるようにするためには、わかる授業の実現に努めることが重要である。生徒指導の機能を生かしながら、児童生徒一人一人に基礎・基本を身につけさせることや個性や個の持つ能力を個々に伸ばすための授業の充実に努めていかなければならない。
(1) いじめ問題の解決のために
1) 日常の教育活動を通して学校全体に正義感を行き渡らせる。
2) 指導に当たってはいじめは絶対に許さないという毅然とした態度で望む。
3) 児童・生徒会等の機能を活性化し、児童生徒の主体性をはぐくむ活動を通して児童生徒の集団に内在する浄化機能を顕在化させる。
4) 自主的、実践的な態度を育てる集団活動を通して連帯感を培う。
5) 家庭、地域社会及び関係機関との連携の場を設定し、協力して問題の解決に当たる真の協力関係を築き上げる。
(2) 登校拒否問題の解決のために
1) 登校拒否の問題は、学校、家庭、関係機関、本人の努力によってかなりの部分を改善できるという認識に立って個に応じた指導援助の強化に努める。
2) 学校の果たす役割や指導援助の基本的な在り方についての共通理解を深め、全校体制で取り組む。
3) 巡回面接教育相談員や相談・指導を行う専門機関との積極的な連携を図り、協力を得ながら解決に当たる。
![]() ![]() ![]() |
![]() ![]() |