教育福島0204号(1997年(H09)07月)-034page
特別企画
県立高等学校改革計画(第一次まとめ)について
高等学校教育課
はじめに
県教育委員会では、「生徒減少期における高等学校教育の在り方」についての、平成五年の学校教育審議会答申の具現化を図るため、男女共学化の推進や特色ある学校づくりなどの高等学校改革に努めています。
しかしながら、平成十二年以降の急激な生徒減少期に対応するためには、多様な生徒の個性を生かす今後の高等学校教育の在り方を見極めながら、学科の改編や学校の統合など、抜本的な高等学校改革を進めていく必要があります。
そこで、これまでの改革を継続しながら、新世紀ふくしまを担う「明るく個性豊かな人間の育成」のため、本県の高校教育の充実に向け、県立高等学校改革計画を策定しました。
一 県立高等学校改革の基本方針
(1) 今後の高等学校の在り方
生涯学習の観点から
生涯にわたって学び続けるための基礎的な能力を養い、社会の人々の学習ニーズや地域の要望に応える生涯学習機関としての役割。
個性尊重の考えに立って
生徒がそれぞれの能力・適性等によって意欲的に学べるよう、教育内容の特色化を図るなど、より柔軟でより多様な教育内容。
高校進学率の向上に対応して
生徒の学習歴が多様化するのにともない、中学校との連携を図りながら、様々な学習ニーズに応えられる新たな学校づくり。
地域に根ざして
学校は地域の学習センターとしての文化的機能も果たしていることから、地域社会の活性化に結びつく新しい構想による学校づくり。
(2) 改革への視点
・学校の適性配置と規模の適正化
・全県立高等学校の男女共学化
・多様な特色ある学校・学科の配置
・定時制・通信制課程の教育の充実
・新しい学び方を取り入れた学校づくりの推進
・新構想による学習施設等の検討
(3) 学校・学科配置の基本的な考え方
普通科を設置する高校、普通系専門学科(理数科、英語科、文理科など)を設置する高校、職業系専門学科(農業、工業、商業など)を設置する高校、総合学科高校及び全日制単位制高校について、それぞれ、地区の実情や生徒の志願動向等を考慮し、適正に配置します。
さらに、新しいタイプの定時制・通信制の単位制高校を、全県的な視野に立って配置します。
二 男女共学化の実施
青年期にある生徒一人一人にとって、高校時代は様々な体験をとおして人間としての在り方や生き方を学ひ、社会性を身に付けながら自己を確立していく時期です。この時期に、男女が共に学び、それぞれの個性を生かした役割を担って協力し、互いに人格を尊重し合いながら充実した字校生活を送る体験は、将来、「男女共同参画社会」を築いていくうえで大きな意味があります。
そこで、次のとおり、平成十五年度をめどに、すべての県立高等学校を逐次、男女共学にします。なお、共学化にともなう諸課題の解決を図るとともに、必要となる施設・設備等の整備を行います。
平成10年度 郡山普通科・郡山女子 平成11年度〜平成15年度 福島・福島女子
安積・安積女子
会津・会津女子・若松女子
喜多方女子
磐城・磐城女子
相馬普通科・相馬女子