教育福島0205号(1997年(H09)09月)-041page
・発想を生かした方法で調べる場
・学習したことと生活との関わりに目を向ける場
3)単元の構想(資料1)
資料1 単元の構想
4)授業の分析と考察
ア 「問題意識の強さによって順序を決めて追究していく場」
・自分たちで作った課題を自ら選択し、順序を決め解決していくことは、絶えず「自分」を意識させることができ、主体的な問題解決につながった。
イ 「発想を生かした方法で調べる場」
・児童は先行経験をもとに自由にイメージを生み出し、課題を解決していた。
ウ 「結果の情報交換によって自分の考えを深める場」
・児童の記録には、友達との実験の比較や自ら考えたことが書かれてあったことから、内面での練り上げは十分になされた。
五 研究のまとめ
(1)研究の成果
1)動機付けの工夫
ア 子供サイドに立った計画の立案により、指導内容の精選・重点を図ることができた。
イ たえず「自分」を意識して、授業に取り組むようになった。
2)実験観察の重視
ア 実験を行うときの条件を意識し、自分の思考の流れにそって主体的実験を行う姿が見られるようになった。
3)表現力の育成
ア 新たな疑問や情報交換で得たことを、自分なりにノートにまとめるようになった。
イ グループ内対話に積極的に参加し、話し合いにも深まりが出てきた。
4)多様な学習方法や学習形態
ア 調べたい順序を明確にし、自分の考えた方法で実験できるので、積極的な姿に変わってきた。
イ 複線化をとることで、子供一人一人の考えや願いを生かすことができた。
ウ T・Tは、子供たちの多様な考えや方法、つぶやきに対応することができ、きめ細やかな支援につながった。
(2)今後の課題
1)個のよさを生かすための評価について重点的に研究を進める。
2)イメージの拡大、情報伝達手段としてコンピュータの活用を図る。
3)児童一人一人が身に付けた能力を使い、発展的な追究ができるように教材や場の工夫をしていかなければならない。