教育福島0206号(1997年(H09)10月)-016page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

海洋文化・学習施設(仮称)の概要

いわき市の小名浜港二号ふ頭に建設を予定している海洋文化・学習施設(仮称)の展示内容などの詳細設計がこの程まとまりました。

本施設は、水族館機能を中心に海洋博物館、海洋科学館の機能を併せ持つ、新しいタイプの海洋ミュージアムとして、平成十二年夏の開館を目標に今秋に建設工事に着手することとなります。

展示は十七のゾーンに分類され、福島の海の特徴でもある「潮目」をクローズアップし、「潮目の海〜黒潮と親潮のであい〜」のテーマのもとに、福島の川から福島の海へ、そして「親潮」、「黒潮」の海流をたどって、それぞれのふるさとへと展開します。

特に、国内でも有数の規模になる総水量二千五十トンの「潮目の大水槽」では、群れの拡散や収縮などの外洋の魚類の動きを再現するとともに、植物や陸上小動物及び鳥類などの展示も同時に行う自然環境再現型の展示を行うことが特徴となっています。

親潮と黒潮の大水槽の境目には、トンネルを設け各々の海域の様子を一目で比較、理解できる構造にもなっています。

また福島の磯を再現したタッチングプールでは、潮の干満や波を演出し、解説員の説明を受けながら、ウニやヒトデなどを実際に手にとって観察することができます。

博物館・科学館の機能を参加体験型のアイテム中心に構成するオセアニックガレリアでは、人と海との関わりの中から培われた「海の文化」、潮目のメカニズムや生物資源を紹介する「海の科学」の展示を展開するとともに、共に『人と地球の未来』を考えるきっかけとしての「環境情報センター」を設置し、さまざまな情報の検索が可能となるようなシステムの構築を目指すこととしています。

建物は、鉄筋コンクリートなどの四階建てとなり、延べ床面積を約一万二千平方メートル、展示水槽総容量三千九百九十トンを予定しています。

今後は、生涯学習推進の一翼を担う施設として、施設における学習支援事業の創設及びその実現を図るための教材等各種システムの開発、並びにボランティアの導入などのソフト面の整備に本格的に着手し、地域に根ざした開かれた施設づくりを目指すこととしています。

 

海洋文化・学習施設の展示概要

(観覧順)

 

 

 

 

 


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育委員会に帰属します。