教育福島0206号(1997年(H09)10月)-050page

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ふるさと探訪

県指定天然記念物(植物)

新地町白幡のイチョウ

所在地 相馬郡新地町駒ヶ轍字白艀二十二番地

所有者 新地町

白幡のイチョウは、西に鹿狼山を望む水田地帯の丘の上に所在する白幡神社の方形の境内のほぼ中央にたっています。

目通り幹囲り(地上一・三メートルの幹囲り)は一一・四三メートル、樹高は約二三メートルあります。枝張りは東に一二・五メートル、西に一二・五メートル、南に一二・八メートル、そして北に一二・五メートルに及んでいます。

主幹は、地上約三メートルで損壊していますが、その上に七本の再生幹が立っています。中央の幹と北東及び北西の三幹はさらに損壊して多数の細い再生幹が出ています。

主幹の太さは県内第一級の大木であり、太い主幹の上に再生幹が立つという奇観は特筆すべきものといえます。

樹勢はきわめて旺盛で、別名「さかさイチョウ」ともよばれ、とくに南面では枝が地面を掃くばかりに垂れ下がっています。

また、旧伊達領と相馬領の境にあり、白幡神社のご神木として地域から厚く敬愛されてきています。

地域の自然と文化を代表するものとして貴重であり、平成九年三月二十五日付けで県指定天然記念物として指定されました。

県指定重要文化財(・>

<P>県指定重要文化財(彫刻)
<P>大蔵寺の仏像二十六躯
<P>所在地 福島市小倉寺字拾石七番地
<P>所有者 大蔵寺
<P>大蔵寺には、平安時代前期に造られた一木造の仏像が二十八躯残されています。そのうち、千手観音立像は昭和三十七年に国の重要文化財に、聖観音菩薩立像は平成二年に県の重要文化財に指定されていました。残る二十六躯の仏像は、目鼻立ちを亡失するもの、両手・両足を亡失するものなど像表面の破損状況がひどいのですが、造像史の上では貴重な仏像として注目されてきました。
<P>二十六躯の仏像を尊像の種類からみると、如来形像二躯、菩薩形像十四躯、天部形像十躯となり、天部形像には、四天王、金剛力士、帝釈天、吉祥天などがあります。またこのうち、如来形像に坐像が一魑ある以外はすべて立像となっています。
<P>構造技法は、二十六躯の像すべて一木造、彫眼で、現状では素地をあらわしています。一木造は中心に木芯があるとその芯に向かって、材の乾燥により干割れといわれるひびが入ります。それを防ぐためあらかじめ木芯を除去する内刳が施されますが、大蔵寺の像では内割のない像の方が多いことも特色の一つです。
<P>その大半が大きく破損していることは大変残念ですが、この時期の古像がこれだけまとまって残されている例は東北地方では極めて珍しく、美術史上大変貴重な仏像群です
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木造天部形立像

木造金剛力

木造金剛力士象


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