教育福島0207号(1997年(H09)11月)-010page
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小学部〜生活経験を豊かにする「くだものがり」〜
秋の遠足では、自然に触れながら体験活動のできる「くだものがり」を須賀川市にある果樹園の協力のもと数年前から実施しています。
事前学習では、あらかじめ果樹園の方からの話をビデオで録画しておき、「くだものがり」の約束事を確認するようにしています。
当日はおいしいりんごや梨の見分け方や採り方を直接教えていただき、自分の採った果物を存分に味わうことができました。
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果樹園での梨狩り(小学部)
事後学習では、遠足の思い出を絵や作文に表したり、果樹園への礼状を出す等の活動に発展させています。
中学部〜生活経験を豊かにする野外活動〜
生徒が幅広く活動内容を選択したり、自主的に楽しく体験ができることをねらいとして、「石筵ふれあい牧場(郡山市)」を目的地に選び、野外活動(遠足)を行っています。マウンテンバイク、変則自転車、パターゴルフなど、生徒たちは、学校では体験できない活動に歓声をあげながら生き生きとした表情で取り組んでいました。
事後学習では、野外活動の様子を絵や作文に豊かに表していました。
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おいしかったバーベキュー(中学部)
児童生徒にとって、野外活動における体験的な学習は、「楽しい活動」というだけでなく、生活の幅を広げ、社会の中で豊かに生きていくためになくてはならない行事でもあるのです。
高等部〜現場実習〜
県立の精神薄弱養護学校高等部は、現在四校(あぶくま、会津、いわき、富岡)に設置されています。
そこでの現場実習は進路指導の中心をなすもので、企業や作業所及び入所施設への体験入所を含め、年間数回実施しています。
また、すでに卒業生を出している会津・いわき地区においては、学校と市町村、企業、福祉・労働関係機関が手をつないだ「障害者雇用連絡協議会」が設置され、現場実習への協力や雇用促進、啓発活動が行われるなど、「共に生きる社会」の実現を目指しています。
県教育委員会では、精神薄弱養護学校高等部の拡充に努めています。今年度は、富岡養護学校に開設するとともに、十一年度には、西郷養護学校に開設を予定しています。
また、重複障害者への高等部教育の充実にも努めています。今年度は、平・須賀川・富岡の各養護学校に設置しました。来年度は、聾学校に設置するとともに、会津・富岡・平の各養護学校高等部で、訪問教育も始めます。
【肢体不自由】−県立郡山養護学校−
郡山養護学校は、県内七市二十八町九村から百九十八名の児童生徒が就学しています。通学形態は、寄宿舎からの通学、隣接の「心身障害児総合療育センター」からの通学、保護者の送迎による自家用車通学、スクールバス通学と様々です。また、訪問教育も実施しています。
小・中・高等部〜生きる力を育てる養護・訓練〜
児童生徒の障害の実態は、脳性まひをはじめとした脳性疾患が七十五%を越える実情を踏まえ、隣接の「療育センター」と密接な連携のもとに、養護・訓練では運動・動作の改善を軸として、次の三点を主なねらいとして指導しています。
1) 基礎的体力を高めて健康の維持改善を図ること
2) コミュニケーション手段を身に付けさせ、人とかかわる力や自己表現の力を育てていくこと
3) 周囲の人たちと積極的にかかわっていこうとする気持ちを育てること
指導の円滑化及び充実を図るために、「養護・訓練部」を組織し指導計画及び実践を推進しています。
「養護・訓練部」では専門分野の力量を高めるため定期的に研修を行い、学校全体の指導力が高まるよう取り組んでいます。また、年二回、
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