教育福島0207号(1997年(H09)11月)-022page

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特集4

高端者教育について

生涯学習課

 

一 はじめに

 

一 はじめに

 

今日、急激な社会構造の変化により、人々のライフスタイルが変化し、高齢者やこれから高齢期を迎える人々の学習要求は多様化、高度化する傾向にあります。

この学習要求に応えるため、幅広い分野と高度な内容を総合的、体系的に学習できる機会が必要となってきます。

このため、高齢期にある人々が生きがいをもって、充実した生活を享受できるよう、福島県教育委員会では、高齢者教育の充実に努めています。

 

二 施策の方向

 

主な施策の方向は次のとおりです。

 

1 総合的、体系的な学習機会の拡充を図る。

(一) 高齢者及びこれから高齢期を迎える人々に、社会の変化に対応した社会生活や、家庭生活上の能力を高める専門的、体系的な学習機会の拡充を図ります。

(二) 多様な学習機会の提供によって、高齢者が心身ともに自立し、「生きがいの創造」を実感できる学習環境づくりに努めます。

(三) 学習修了者を幅広く地域活動に活用するように努めます。

 

2 高齢者教室・講座の充実を図る。

高齢化の進行等による、学習需要の多様化、内容の高度化に対応した新しい学習方法とプログラムの開発に努めるとともに、高齢者のもつ課題解決に積極的に取り組むため、高齢者教室・講座の開設を図ります。

(一) 高齢者がその年齢にふさわしい社会的能力を高めるための趣味、教養、安全、体育レクリエーション等に関する教室・講座

(二) 高齢者がボランティアとして活動するのに必要な知識、技術を習得するための社会奉仕の領域や文化財の現状についての調査収集および保護等に関する教室・講座

(三) 国際化の進展に対応し、高齢者の国際理解を促進するため、諸外国の事情に関する学習や国際的テーマについての講演会、地域の外国人との交流会等に関する教室・講座

 

3 高齢者の人材活用と社会参加の促進を図る。

高齢者が長年培ってきた能力を社会に還元し、生きがいをもって生活できるような施策の推進を図ります。

(一) 高齢者の人材活用を図るため、人材登録会を行い、高齢者の優れた知識・技能を生かし、社会的な役割を高めるとともに、指導層の充実を図り、さらに新規登録者の発掘に努めます。

(二) 高齢者人材登録者は、それぞれの分野ですぐれた知識や技能をもっていますので、青少年や婦人、成人、高齢者対象の事業で積極的に活用するよう市町村、社会教育関係団体、学校等に奨励します。

(三) 市町村における「高齢者の学習、社会参加活動支援事業」を促進し、高齢者を市町村の社会教育事業の指導者として活用するとともに、社会参加活動を奨励します。

 

4 世代間交流事業の促進を図る。

生活環境の変化は、家族関係や近隣の人間関係にも大きな影響を及ぼし、家庭や地域社会の中での世代間交流の機会が減少する現状にあります。高齢者にもかかわるこの課題を解決するために、次の事業の実施の促進を図ります。

(一) 高齢者と若い世代が交流を図り、相互の理解を深めるための事業

(二) 高齢者が学んだ地域の歴史、文化、自然などの郷土文化を若い世代に伝承する事業、また、ふるさとのすばらしさを再発見する事業

 

 

 


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