教育福島0208号(1998年(H10)01月)-007page

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年頭のあいさつ

年頭に当たって

 

福島県教育委員会教育長

杉原陸夫

 

皆様、明けましておめでとうございます。

 

皆様、明けましておめでとうございます。

平成十年、年の初めに当たり、ごあいさつを申し上げます。

まず、昨年の公費不適正支出問題についてでありますが、皆様にもたいへんな御心労をおかけいたしました。私をはじめ、職員を管理監督する立場の者といたしましては、今回の問題を重大な教訓として厳しく受け止めるとともに、同様の事態の再発を何としても防いでいかなければならないと考えております。そのため、今後は、最も重要な職員の意識改革に向けて努力し、職責を果たしてまいる所存であります。どうか、皆様の御理解と御協力をお願い申し上げます。

ところで、昨年は国の内外において大小さまざまな動きが見られましたが、教育の世界も、国においては、教育改革プログラムの提示に始まり、各種の答申、文部大臣の諮問、中間まとめ、と矢継ぎ早に改革の方向性が示されました。

県教育委員会といたしましても、こうした国の動向に注意を払い、それらを踏まえつつ、「明るく個性豊かな人間の育成」を目指し、一つ一つの課題に真摯に取り組んでまいる所存でありますが、私は、県教育委員会が抱えている課題の中で、とりわけ児童生徒の心の問題については最重要課題として取り組まなければならないものと考えております。平成十年には、本県の未来を担う青少年の健全育成を図るため、従来の枠を超えた家庭、学校、地域三者を挙げての「心の教育」の総合的な施策の推進に取組むこととしております。

この「心の教育」の他、平成十年は、各般にわたって諸施策の推進に鋭意努めてまいります。学校教育については、児童生徒の一層の学力向上等を図る事業を実施するほか、郡山高校普通科と郡山女子高校を男女共学化し、県内四校目の総合学科を小野高校に設置するなど、県立高等学校の改革をさらに推進してまいります。また、高等部訪問学級設置を図るとともに、盲・聾・養護学校の施設・設備の整備についてもさらに努める等、養護教育の充実を図ります。さらに、教育・スポーツに関する海外との地域間交流を推進するほか、各種研修の実施により教員の資質能力の向上を図ってまいります。生涯学習については、昨年着工した「海洋文化・学習施設(仮称)」の開館に向けての事業を行うとともに、図書館情報ネットワークの整備、女性の生涯学習を促進する事業、家庭教育を支援する事業等の実施によって、生涯学習の一層の振興を図ってまいります。文化の振興については、福島県文化財センター白河館(仮称)の実施設計・用地造成等を行うほか、県立博物館及び美術館の展示・機能の充実を目指してまいります。スポーツの振興については、運動部活動の在り方に関する研究推進体制を整備するとともに、地域のスポーツ施設を拠点とする複合型スポーツクラブの育成を図る一方、競技力の維持・向上に努め、ニュージーランドとのスポーツ交流も推進してまいります。

以上、年頭の所感を申し述べましたが、今年は教育委員会発足五十周年を迎える年になっております。この記念すべき年に当たりまして、皆様には、本県教育の充実、進展のため、それぞれの職責において一層御尽力されますことをお願い申し上げてあいさつといたします。

 

 

 


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