教育福島0208号(1998年(H10)01月)-008page
特集
平成9年度福島県公立幼稚園・小・中・盲・聾・養護学校職員研究論文入賞者決まる
応募総数89点 特選4点 入選9点
平成九年度福島県公立幼稚園・小・中・盲・聾・養護学校教職員研究論文の募集に県内各地区の教職員や学校から八十九点の応募がありました。
各教育事務所の第一次審査及び義務教育課の第二次審査を経て、最終審査会を、去る十一月五日に、四名の審査委員の先生方によって行いました。
厳正な審査の結果、次の四点が特選となり、十一月二十八日、教育長室において表彰式を行いました。
〈特選入賞〉
○ 菅藤賢一
(福島市立三河台小学校)
自ら学び追求する社会科の問題解決学習
○ 津島正子
(大熊町立大野小学校)
自分の思いを大切にし、主体的に表現しようとする児童をめざして
○ 橋本一弥
(郡山市立橘小学校)
豊かな心を育みながら「生きてはたらく力」を培う総合単元的な道徳学習の実践
○ 佐藤寅記
(会津若松市立城西小学校)
子供一人一人が自尊の感情を高める学級経営の在り方
また、九点の論文が入選となりました。(別表参照)
応募論文を見ると、新しい学力観に立った授業改善等の研究はもとより、コンピュータ活用やエイズ教育等の今日的な教育課題解決に向けての研究も見られ、種々の領域にわたる論文が寄せられました。
中学校も入賞こそありませんでしたが、貴重な研究が多く、継続研究の成果に期待しているところです。
今後とも、各学校の課題研究の実践や、先生方の地道な実践の積み重ねなどをまとめて応募いただきたいと思います。
〈審査委員〉
中村嘉男(福島大学教育学部教授)
庄司他人男(福島大学教育学部教授)
小林四郎(元福島市立福島第一中学校長)
椿薫(元福島市立福島第四小学校長)
〈審査の観点〉
1) 研究の意図が明確で、主題は適切であるか。
2) 研究の対象が明確であるか。
3) 研究の計画及び内容が適切であるか。
4) 論旨が一貫しており、説得力があるか。
5) 必要な資料が精選され、整えられているか。
6) 結論の導き方は適切であるか。
7) 今後の実践に生かす手立てを講じているか。
〈審査講評〉
○ 一人一人の児童生徒を理解し、その上に立って個を生かす指導を実践している研究が多く見られた。
○ それぞれに、指導法の上で様々な工夫を凝らし、少しでも児童生徒の意欲・態度や知識・技能などを高めようとしている姿には感動した。
○ いくつかの研究の中に、「ほめる」ことを大切にしているものがあった。学習に生活に自信、興味をもたせるためにも大切にしたい。
○ 問題の要素分析をして、その中から研究テーマを焦点づけていることは、効果的な研究内容となっている。
○ 平常の学習効果と比較しての結論表記は、何がどうなったのか明確にとらえられてよい。
○ 多忙な中でも、自主的研修がよくなされ、研究意欲を持ち続けていることはすばらしい。