教育福島0208号(1998年(H10)01月)-041page

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れた子供たちは、数多くの実践を続ける中で、自分たちのニーズに応じて活用できるまでに、そのリテラシーを高めています。それと同時に、教師は、分かりやすく教えるためにコンピュータを活用するというよりむしろ、子供たちが主体的に学習するために活用させるという、意識面での変化が出てきました。我々教師もメディア環境の著しい変化に対応しながら取り組んでいます。

子供たちが、情報のよりよい受け手、作り(創り)手、そして担い手となれるよう、さらに研究を深めていきたいと考えています。

 

地域素材を生かした体験学習の推進!

石川町立石川小学校

 

本校では、自分の目で見て、自分の耳で聞き、自分の手で感じ取ることの大切さを重視し、授業の中に体験学習を多く取り入れるよう努力しています。プラネタリウム館や警察署など校外施設の見学や、うどん打ち・漁業の学習・鉱物収集などでの専門の人材の活用など、地域の多くの方々に協力をいただきながら各教科の中に位置づけ取り組んでいます。

三・四年生では、社会科の学習に関連して、農業体験学習などを行いました。現在、町役場農業課では、町内の全ての小学校に対し、農業の果たす役割等の理解と関心を深めるため、「農業ふれあい事業」を実施しています、そこで、町役場農政課とトマトやネギを栽培している農家の協力を得てそれぞれの収穫の手伝いを体験させていただきました。

三年生はトマトの収穫を体験しました。露地栽培とハウス栽培の違いや、作業の工夫や苦労などを調べたり、赤くゆたかに実ったトマトを、顔をほころばせながら、自分の手で収穫したりする体験ができました。

四年生のネギの収穫では、広い畑と大きなトラクター、強烈なにおいとその太さに目を丸くしながら、楽しく参加させていただきました。ネギ一本一本を折らないように、ていねいに収穫する農家の方々の作業ぶりに感心させられました。

青い空の下、目を輝かせながら収穫に汗を流した子供たちは、農家の仕事の大変さを実感し、農業へのあこがれをふくらませていました。

 

ネギの収穫、折らないように気をつけて

 

ネギの収穫、折らないように気をつけて

 

学び方を学ぶ総合学習

郷土の環境を生かして

三春町立桜中学校

 

本校の教育目標は『自立』です。そのため、自ら考え、判断し、行動する場面を数多く設定し、教育目標の具現化を図っています。例えば、学習内容を自ら考え、実行する朝自習(「学びの時間」と称す)、二十五分単位で一・二学期に各五週間ずつ実施するモジュラースケジュリング、オープンスペースを活用した自由進度学習や調べ学習、三学期に三週間実施する「生徒自ら作る時間割」などの実践を行っています。

また、地域での積極的な体験をとおして生徒自ら課題を発表し、学習計画を立て、調査・考察し、成果を発表し合う学習活動を行っています。これはいわば、「学び方を学ぶ活動」であり、本校では総合学習と呼んでいます。テーマは、一年が「表現学習」、二年が「郷土学習」、三年が「環境学習」です。今年の三年生の活動を見ますと、試験湛水(たんすい)を行っている三春ダムに着目し、ダムの水質検査をとおしてダムの地域の将来について考えたグループや、ダム周辺のごみ拾いを体験して、観光地としてのダム周辺の環境変化について考察したグループなど、自分たちの住んでいる地域についていっそう理解を深めることができたようです。

その他、町の福祉施設等でのボランティア体験(全学年で実施)、町内の事業所等での職業体験(二年で実施)など、郷土三春町の地域の方々と接することで生徒は多くのことを学んでいます。

 

 

 

 

 


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