教育福島0209号(1998年(H10)02月)-017page
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(二) 学カ向上に関する実践研究
平成九年度は、本県の小学生の国語、算数、中学生の国語、数学、英語の学力到達度の調査研究及び平成七年度の学力到達度と比較し、その変容や課題について分析、考察しました。さらに、学力向上を図るために、授業改善のための指導法を例示しました。
これらの研究結果及び平成八年度の「『学力到達度調査』に関わるテストの結果分析と考察」を踏まえ、国語、算数・数学、英語における授業改善のための指導法について研究協力校を通して実践的に検証、研究します。研究成果については、基本研修の講座等で活用し、学習指導法の改善を一層推進します。
(三) 「基礎学力向上のための授業改善に関する実践的研究」
平成九年度は、自ら学び、自ら考える力は、授業の中から自分で進んで考えるという活動を数多く体験することによって養われていくものと考え、児童生徒の思考活動を活発にする支援の方策を盛り込んだ授業を理科と技術・家庭で実践しました。
その結果、思考活動が活発に行われるほど、知識・理解が確かなものになることがわかりました。
平成十年度は、その成果を基に、基礎学力向上のための授業改善の研究を進めます。
(四) 教育情報ネットワークシステム等の教育的活用
当センターでは、多種多様な情報をネットワークを介して学校で有効に活用するための方法の研究や、マルチメディア、インターネット等を活用して授業改善を図るための研究を行い、教育情報ネットワークシステムの実現と適切な運用を図るための研究を行います。
(五) 豊かな人間関係を育む指導援助に関する研究
平成九年度から三年計画で「人間関係をつくる力」に焦点を当て、児童生徒の豊かな人間関係を育むための研究を進めています。
平成九年度は、「人間関係をつくる力」の理論研究を行うとともに、県内の小・中学校の児童生徒の実態を調査分析し、指導援助の方向性を探ってきました。
平成十年度は、児童生徒が自己肯定感や他者に関わろうとする思いや技能を高めることを目指して、指導援助案を作成し、協力校において実践的な研究を進めていきます。
三 情報教育事業
県内教職員の教育活動を支援するために、学習指導の中で活用できるソフトウェア(以後ソフトと記す)情報の提供を行うとともに、ネットワークを利用した研修を通して、情報教育の在り方を考え、それを推進できる教員の育成を図ります。
当センターでは、平成八年度からソフトウェアライブラリセンターを開設し、教育用ソフトを三千本以上収集・展示しています。ソフトの二次情報は、コンピュータで検索することができ、実際にその内容を見ることもできます。
平成八年度は、千名以上の利用者があり、九年度は十二月末現在で千三百名を超えています。研修講座や昼休み時間等での有効利用や各学校でソフトを購入する際の下調べとして大いに活用されています。
現在は、センター内のネットワークを利用した検索しかできませんが、将来、通信回線を利用して、学校からの検索やホームページによる情報提供等のサービスも考えています。
四 教育相談事業
不登校やいじめをはじめとする教育上の様々な問題について、児童生徒本人・保護者・学校からの相談に応じ、カウンセリング・遊戯療法等による指導援助を行っています。
また必要に応じて専門医によるカウンセリング、心理判定員による心理テストも実施しています。
九年度十二月末までの来所相談は延べ四八三人、電話相談は六四八回です。主訴別では次のようになっています。1)性格・行動(不登校・集団不適応・多動・かん黙・暴力) 2)身体・神経(恐怖不安・抑うつ) 3)進路適性(就学・進路) 4)知能・学業(発達遅滞・学業不振) 5)教育一般(家庭生活・学校生活・いじめ) 6)その他
五 教育図書・教育資料事業
県内教職員の教育実践活動に役立つ教育専門書、教育研究図書、教育機関や大学の研究紀要、月刊誌等を広く収集、整理し、貸し出し等のサービスを行い、教職員の研修・研究活動を援助します。
これらの図書・資料等は当教育センターで閲覧できるほか、資料目録に基づいて貸し出します。(遠隔地の方には郵送等による便宜も図ります。)また、照会があればコンピュータで検索し、ご要望に応じます。
(利用時間)月〜金曜日 午前九時〜午後五時
また、「所報ふくしま『窓』」及び「研究紀要」を発行し、教育実践活動並びに研修、研究活動などを紹介します。
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