教育福島0209号(1998年(H10)02月)-025page

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に夢をもって走り続けたい。

(原町市立原町第一中学校教諭)

 

記憶に残る言葉

村上順一

 

そして、部活動が盛んで生き生きと取り組む生徒たちがたくさんいることです。

 

私は現在勤務している学校で三校目となります。この間には、いろいろなことがありましたが、どの学校においても共通しているのは、生徒たちが素直で明るいこと、豊かな自然に恵まれていること、そして、部活動が盛んで生き生きと取り組む生徒たちがたくさんいることです。

私は、今、ソフトボール部の顧問をしています。教員となって、はや十三年の月日が流れようとしていますが、そのうちの十二年間をソフトボール部の顧問として過ごしてきました。その間には、幸運にも、生徒たちの力によって何度かの地区優勝も経験させてもらいました。

ところで、私が教員になりたてのころ、ある先輩の先生からこんなことを言われました。

「先生、部活動は大事だよ。生徒の本当の姿が見られるから。教室ではね、ある面で生徒たちはよそいきの顔をしているから。一生懸命部活をやりなよ」

当時はこの言葉の意味がよく分かりませんでした。しかし、よく考えてみると、そのとおりで、生徒を指導し理解していくうえでは、とても役立つ大切な活動の一つだと思います。

例えば、どこかのチームと試合をします。そうすると、極端に緊張して普段の力が全然出せない生徒がいます。また、逆に、全然緊張もせず普段以上の力を出す生徒もいます。こういうことは、教室の中ではなかなか見ることができない生徒の姿です。教室の中では、少し図々しく振る舞っている生徒も、試合の時は、いざとなると弱気の所を見せたりもします。部活動の中では、生徒たちの性格がはっきりと見えてくるのです。

そして、チームづくりのときに、この一人一人の生徒の性格は重要になってきます。気の弱い子をピッチャーにしたりはできません。また、相手ベンチに近いファーストやサードの守備にもできません。適材適所、性格と技術を考えながら守備を決めていきます。また、打順を決めていくときも同様です。

先輩の先生の言った言葉は、新採用で生徒指導もおぼつかない私への「ちょっとしたアドバイス」だったわけですが、今考えると、私にとっては、その後の教師生活に大きな意味を持つ言葉でした。現在、中堅教員と呼ばれるところまできましたが、これからも周りの人たちの言葉に謙虚に耳を傾け生活をしていきたいと考えています。

(郡山市立高瀬中学校教諭)

 

三人三色の子供たち

三輪満里子

 

で学級の子供たちや我が子が出てきたりして一喜一憂していることもあります。

 

私には、高一、中一、小四の三人の男の子がいます。ですから、学校だけでなく、家庭に戻っても教育現場にいるような錯覚に陥ったり、時には、夢にまで学級の子供たちや我が子が出てきたりして一喜一憂していることもあります。

私は、この三人の息子たちから、学校での自分の指導のし方を反省させられたり、奮起させられたりしています。

例えば、学校の様子やお便りの家庭への伝わり方ですが、長男は、小さい頃から、自分からはお便りを出さないし、学校のできごとを話すということもしませんでした。そのため、ランドセルを開けてお便りを探し出して、それをもとに一つ一つ聞き出さなければなりませんでした。

それに対して二男は、学校から帰るとすぐにお便りを出し、必要なことをきちんと話してくれます。

三男になると、幼稚園の頃から先生の話をよく聞いてきて、先生の話し言葉そのままに詳しく伝えてくれます。本当に三人三色です。

同じように育てたつもりの我が子でさえこれだけ違うのですから、当然、私のクラスの子供たちも、家庭に帰って一人一人違った伝え方をしているのでしょう。お便りのこと一つにも、それぞれの子供の特性が表れていることがわかります。

長男は鷹揚(おうよう)で物事にこだわらず、のびのびとしています。二男は、他をかえりみず、我が道をまっしぐら

 

 

 


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