教育福島0209号(1998年(H10)02月)-043page
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コンニャク探検隊の観察のようす
五月に植えた三百キログラムの種芋が、暑く管理の難しい夏を乗り越え、十一月には千二百キログラムにまで成長し、収穫することができました。四倍に増えたコンニャク玉を目の当たりにした子供たちと職員は、収穫の喜びを大きく感じ取ることができました。
「阿武隈川から学ぶこと」
白河市立白河中央中学校
本校の科学部は、水辺の環境をテーマとして、長年調査研究を続けています。活動場所は学校の近くを流れている阿武隈川です。水質汚濁について調査研究を続けていましたが、最近は河川改修工事後の水生生物の多様性の回復調査が中心となっています。
主な活動は、定期的に川に入り川底の地形を測量することと、そこに棲む水生生物を採集することです。まず、川を横断するようにメジャーを張り、一メートルおきに高低差や流速を測定します。そして、水生生物の種類と数を調べます。この調査は、一地点三時間くらいかかるので、部員が全員協力して行います。この調査は、年間を通して行い、冬場の冷たい水にも負けずに頑張ります。川底の石を手にとって見ると、数多くの水生生物が生活していることがわかります。初めは、名前がわからないという生徒が多かったのですが、調査を進めていくに従い、皆正しく判別できるようになりました。
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水生生物の採集調査
今年の調査研究の結果、水生生物の多様性を決める主な原因は河床の複雑さであり、河床の複雑さを決める原因は傾斜と流速であることがわかりました。つまり、水生生物の多様性を決めるのは人間であることに気づいたわけです。
今後も、生徒の自主的な研究活動をとおして、自然と人間の関わりについて考えていく予定です。
「西郷ジュニアリーダー教室」
西郷村教育委員会
学校週五日制の実施に伴い、児童生徒の健全な育成を図るためには、週末等に学校その他の身近な施設を利用して、遊んだり学習したりできる機会と場の“開発”を図る必要があります。
当教育委員会では、児童生徒の学校外活動の充実を図るために、県教育委員会よりモデル開発事業の指定を受け、昨年六月より毎月一回のペースで活動をすすめています。
教室生は、小学五年生から中学二年生までの四十名。これを「やしお」と「かしわ」という村の木花から名付けた二つのサークルに分け、それぞれの計画にしたがって活動しています。毎回活動テーマを設定し、ふだんなかなか体験できない活動を通して“自己再発見”の機会としています。
内容は、村内福祉施設のボランティア活動に始まり、少年自然の家での天栄村の教室生との宿泊交流活動、一人暮らし老人宅訪問、追原そばのそばうち体験、しめ縄作り、スキー実習などです。身近な施設を十分に活用しているのも特徴の一つです。
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手作り弁当を持って、一人暮らしの老人宅を訪問
成果としては、回を追うごとに教室生の目が輝き、異学年間の交流や自然・社会・地域との触れ合いなど具体的な体験活動を通して、自主的実践的な態度が育ってきています。
今後も青少年活動の一層の充実を図るとともに、地域の指導者の育成にも取り組んでいきたいと思います。
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