教育福島0210号(1998年(H10)04月)-016page
て一体的に取り組む必要がある。
(1) 学校保健委員会の活性化
学校医等の指導助言を受けながら運営の強化を図り、全教職員の共通理解のもと関係機関との連携を図りながら保健私安全教育の積極的な推進に努める。
(2) 各教科における指導
体育・保健体育をはじめ関連教科や特別活動との関連を図りながら、発達段階に応じて課題解決的な学習の一層の推進に努める。
(3) 特別活動等における指導
学習や日常生活で得た知識・理解等を実践する場として自主的な活動の促進にも留意しながら具体的な指導の推進に努める。
(4) 安全に関する指導
学校管理下の事故や交通事故が増加する中、施設等の安全点検を励行するとともに、児童生徒が自ら安全管理ができるよう指導する。
(5) 災害安全に関する指導
防災計画・体制の見直しを図り、災害の種類に応じた行動の仕方について指導の徹底に努める。
3 給食指導の充実
給食指導は、児童生徒が長い人生を健康に過ごすための能力や態度を育成する健康教育として重要な役割を担っており、以下に記載した実践的・総合的指導が必要である。
(1) 給食指導の内容
給食指導の内容は、児童生徒の実態を踏まえて設定することになるが、給食時及び学級活動を中心に、教科や他の教育活動との関連と調和を図り、創意を生かしながら発展的・系統的に行うことが必要である。
(2) 給食指導の進め方の基本
1) 学校の教育目標との関連を図りながら指導する。
2) 全校的な指導体制を確立する。
3) 児童生徒の発達段階に即して指導するとともに、児童生徒の自主的活動を重視する。
4) 児童生徒の実態に即し、個に応じた指導を工夫する。
5) 生きた教材としての献立を通した指導を重視する。
6) 多様な体験や交流のできる学習の場にする。
7) 望ましい食事環境を工夫し、好ましい人間関係を深める。
8) 家庭・地域との連携を密にする。
十 校内研修の充実
校内研修は、教育目標を具現化し、各学校の課題を解決するための研修であり、また、組織を通して相互に自己啓発を行い、教師としての資質を高めようとするものである。教職員が使命を自覚し、主体的に研鑽を積み、指導力の向上に努めることが大切である。
1 研修体制・内容・方法の改善
(1) 校長、教頭、主任などがそれぞれの職責に応じて、リーダーシップを発揮するとともに、教職員一人一人の特性を生かし、役割分担を明確にして全員による組織的な研修を推進する。
(2) 児童生徒の実態や教職員の切実な課題意識をもとに、自校の当面する課題の解決に向けた共通主題を設定し、日常の実践を通して、その解決を図る。
(3) 学習指導要領の趣旨に基づき一人一人のよさや可能性を生かし、新しい学力観に立つ「学力の向上」を目指した授業の質的な改善についての研究を中心とする。
2 研修の評価・改善
計画的に次の点から評価を実施し、内容の改善・修正に生かすことが大切である。
(1) 研修計画・実践の評価
1) 研修主題が自校の教育目標の具現と当面の課題解決に役立つものとなっているか。
2) 教職員一人一人の課題意識に支えられ、実践可能な内容となっているか。
3) 計画が学校運営計画の中に位置付けられ、責任分担が明確にされ、年間を通じて組織的・継続的に実践されているか。
(2) 研修成果の評価
1) 研修成果が、児童生徒の望ましい変容となって現れ、毎日の教育活動に生かされているか。
2) 今後の課題が明確にされ、継続化が図られているか。
3 研修時間の確保
(1) 教育課程全体を見直し、年間計画や月、週の計画に位置付けたり長期休業を活用したりする。
(2) 事前に問題点を集約し、方向づけたり、研修内容を周知させたりして運営の効率化を図る。