教育福島0210号(1998年(H10)04月)-015page
ているだけに終わっていないかどうか、再検討する機会を設ける。
(3) 体験活動によって、職業そのものや働くことについての情報を得たことが、自分の生き方や職業観の確立に結び付くことができるよう、事前・事後の指導の内容の工夫に努める。
3 保護者との連携の深化
(1) 進路指導の目指すところを、あらゆる機会を通して保護者に伝え、理解と協力を得る。
(2) 保護者との情報の共有化を図る時期と方法、内容について十分考慮する。
(3) 保護者とともに進める進路指導の観点から、保護者の貴重な経験や考えを積極的に引き出し進路指導に生かすように努める。
八 へき地・小規模校教育の充実
へき地・小規模校教育を充実するには、その特性を生かし、へき地・小規模校だからこそ可能な教育の創造と実践が強く望まれる。
1 特性を生かす学校・学級経営
へき地・小規模校の特性として、豊かな自然環境、小人数学級、学校と家庭や地域との強い一体感などがあげられる。
(1) 特性を生かす教育課程の展開
1) 特性を積極的に生かし、指導計画の作成や指導方法について工夫改善を図る。
2) 弾力的な指導ができるよう指導計画の改善を図る。
(2) 家庭、地域、他校との連携を図る経営
1) 地域の人材を積極的に活用するとともに、家庭や地域社会に積極的に働きかける。
2) 近隣の学校と合同の活動を通じて、豊かな人間形成が図られるようにする。
2 児童生徒一人一人の特性に応じた教育活動の展開
一人一人の児童生徒の特性をよく把握し、課題とされる基礎学力の向上、社会性や表現力の育成に配慮した指導計画になるように改善を図ることが大切である。
(1) 小人数の特性を踏まえた計画
1) 集団思考の場や話合い活動を取り入れた学習活動の工夫
2) 個に応じた学習課題の設定
3) 学習のまとめの時間の確保と内容の工夫
(2) 地域素材を教材化し、体験的な学習を取り入れた学習活動
1) 観察、調査、実態等の諸活動を取り入れた学習活動
2) 製作、創作等の表現活動を取り入れた学習活動
(3) 主体的な学習態度の育成
1) 主体的に学習が展開できるような指導過程の工夫
2) 学習資料の充実、望ましい学級集団づくりなどの学習意欲を高める工夫
3) 一人学習や協力学習の仕方の指導と支援の工夫
(4) 指導と評価の一体化
1) 学習過程を的確に評価し、個に応じた指導に生かす工夫
九 体育、保健・安全、及び給食指導の充実
1 体育指導の充実
体育指導は、体育の授業を中核としながら、教育活動全体を通して、児童生徒が進んで運動に取り組み、運動の特性に触れる楽しさや喜びを味わいながら、体力・運動能力を向上させることができるよう努める必要がある。
(1) 指導計画の作成
全体計画、部活動指導計画等については、学校の教育活動全体を通じて、適切かつ積極的に実践されるよう、改善・作成する。
(2) 運動の楽しさの体験
児童生徒の発達段階を考慮し、運動の楽しさや喜びを十分に味わわせ、最善を尽くして運動に取り組めるよう学習過程や学習の場を工夫する。
(3) 運動への主体的な取り組み
進んで運動に取り組めるよう、個に応じた課題や活動の場を選択できるようにするとともに、指導と評価の一体化に努める。
(4) 体力・運動能力の向上
スポーツテスト等の結果より、課題の解決に向けて、個人記録表や施設設備を積極的に活用する。
2 学校保健・安全指導の充実
保健・安全指導は、生涯を通じて健康で安全な生活を送るための基礎を培うという観点から、児童生徒の健康課題や現代的課題に適切に対応するため学校が組織とし