教育福島0210号(1998年(H10)04月)-035page

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四 研究の概要と成果

 

1 教育課程研究部

(1) 内容

○指導計画の改善

児童の自主性を育み、主体的な活動を生み出すために日課表の改善を図る。

子供一人一人の興味・関心を生かし、活動意欲を高め、主体的に音声表現の学習に取組むことができるよう指導内容・方法を工夫する。また、教科間の関連を図った学習活動が展開できるよう、指導計画の改善を図る。

○学習環境の整備

発音・発声の仕方や基本的な話し方、聞き方を身に付けさせるとともに、望ましい言語環境の整備に努める。さらに、子供の学習意欲を促すための学習環境の整備・充実に努める。

(2) 成果

○朝の活動やふれあいの時間を設定することにより、発音・発声練習等話し方の系統的な指導が充実するとともに、子供同士が話し合う機会や場が多くなってきている。

2 国語科研究部

(1) 内容

○国語科年間指導計画の改善

音声言語の指導の系統化を図るため、各学年、単元ごとに、音声言語に関する指導事項を取り入れたり、音声言語にかかわる特設単元を設定して重点的に指導したりできる年間指導計画への改善を図る。

○国語科授業の改善

児童の多様な考えを取り入れるなど、個に応じた学習指導法(T・Tなど)を工夫したり、相互のかかわりを重視したりして授業の改善を図る。

(2) 成果

○国語科の年間指導計画については、音声言語の指導事項を明確にすることで、系統化を図った指導をすることができた。

○T・Tの授業などにより、児童の学習に対する意欲が高まり、また、児童の多様な考えや活動に教師が適切に対応できるようになり、個に応じたきめ細かな支援ができるようになった。

 

3 特別活動研究部

 

3 特別活動研究部

(1) 内容

〇学級活動年間指導計画の改善

学級活動の活性化を図るため、(1)「学級や学校の生活の充実と向上に関すること」と(2)「日常生活や学習への適応及び健康や安全に関すること」の内容を整理し、特に児童の「自発的、自治的活動を促進する」という視点から、(1)の内容を一層重視して年間指導計画を改善し、学級活動の活性化を図る。

○児童会活動や学校行事等の集会

活動の改善・充実

集会活動を充実させることにより、児童がより主体的に音声言語活動に取り組むことができるようにする。

(2) 成果

児室の願いが生かされ、主体的な活動を促す集会活動を工夫することにより、豊かな交流の中で自分を生き生きと表現する児童の姿が見られつつある。

 

五 今後の課題

 

○「豊かなかかわり」については、学校内の生活から、家庭や地域社会における生活へと広げるためのあり方について実践的な研究を深めていきたい。

○評価のあり方、児童の変容のとらえ方について、研究内容の特質に即してさらに研究する必要がある。

○国語科の指導については、音声言語指導の教材開発に努めるとともに、他教科等との関連を考慮しながら、年間指導計画の改善を図る必要がある。その際、子供一人一人の興味・関心を生かし、家庭や地域社会での活動や体験とも関連するような教材開発に努めたい。

〇学級活動の指導内容のうち、(1)「学級や学校の生活の充実と向上に関すること」の内容を重視した年間指導計画への改善を図ってきたので、今後、実践を積み重ね、お互いが交流し合い主体的に活動する子供の姿を期待したい。

 

 

 


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