教育福島0210号(1998年(H10)04月)-036page

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養護教育センター通信

 

研究から

『特色ある研究をめざして』

 

一 はじめに

 

一 はじめに

 

養護教育センターでは、八部門十四研究課題に取り組み、調査・研究に関する情報の提供、研究実践の支援を行ってきた。

特に、平成九年度は、三つのプロジェクト研究を設定し、全所員により研究を推進してきた。

 

二 研究の概要

 

《プロジェクト研究1)》

「特殊教育における個別教育プログラムに関する研究−−個別指導計画の作成に関する現状と課題−−」

特殊教育においては、従来から児童生徒一人一人の発達段階や障害の程度・能力に応じたきめ細かな指導を個別的配慮のもとに日々実践されてきた。ノーマライゼーションの理念とその具現化が進展している今日、親や障害のある児童生徒個々のライフスタイルや教育ニーズに応えるため、総合的で組織的な取り組みを図った個別の教育プログラム作成の必要性が叫ばれるようになってきた。そこで、当センターでは、より組織的に、より総合的に指導の個別化を図る上できわめて重要な位置を占めると思われる「個別教育プログラム」の在り方について研究していくこととした。

県内の盲・聾・養護学校における個別指導計画の作成状況と教員の意識についてのアンケート調査により、現状を把握し、その特徴、共通的な考え方、作成手法などについて精査し、個別教育プログラム作成のための視点を探った。その結果、次のような分析結果が得られた。

(1) 個別指導計画は、学校全体としても、各教員においても重要なものとして高い認識

が得られている。

(2) 書式統一の上、個別指導計画の作成がなされている。

(3) 保護者や子供本人のニーズを重視し、個別指導計画に反映していかなければならないと考えている。

(4) 学年間、学部間の引き継ぎは、指導の継続という観点から重要視したいと考えている。

(5) 子供の明確な実態把握、継続指導を念頭に置いた書式、親や子供の願いの導入が必要であると考えられている。

 

《プロジェクト研究2)》

「コンピュータ教育支援研究−−個別的・障害別の子供の実態に応じた入力装置の工夫と活用に関する研究−−」

障害のある子供を取り巻くコンピュータ教育のさまざまな課題を明確にし、養護教育における望ましいコンピュータ教育の在り方を探るため実践研究を進めた。特に、肢体不自由児の代行・補助としてのコンピュータ活用環境の整備と生活支援、コミュニケーション支援、コンピュータ支援による学習指導を目的としたコンピュータ教育の実践を行った。

 

 

 


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