教育福島0210号(1998年(H10)04月)-040page
教育事務所発
〈わたしの学校・ぼくらの活動〉
南会津教育事務所
〒967-0004 南会津郡田島町大字田島字根小屋甲4277-1
TEL (0241)62-5255(代)
田島祇園祭
文部省指定市町村道徳教育推進事業に取り組んで
南郷村教育委員会
南郷村が文部省の道徳教育推進事業の地域指定を受けて「心の教育」に地域を挙げて取り組んできたことは、今日の青少年問題を見聞きするにつけ、まさに時宜を得たりの感がします。
まず私たちが、本事業を推進するにあたり確認したことは地域を挙げて児童生徒の道徳的な実践力の向上を目指すことでした。そして、そのために「地域は何をすべきか」、「学校は何をすべきか」を検討しました。その結果、児童生徒に必要なものとして、他者理解の第一歩であって心の扉を開き、お互いがよりよく生きるために必要不可欠なものである「あいさつ」と温かい人間関係を醸成するための重要な要素である「思いやり」に着眼したわけです。
そこで道徳教育推進事業スローガン「あいさつ・思いやりの輪を広げよう」を掲げ、全村を挙げて推進事業を展開してきました。
活動を展開するに当たっては、村民の方の道徳教育に対する理解と協力を得ることが肝要であること、また学校・地域・広報の各専門部会での活動を本事業の柱に位置付けて取り組むことの二点に留意しました。
主な取り組みとしてはボランティア活動、道徳の授業の一般公開、児童生徒の道徳性検査の実施、あいさつ運動強調期間の設定、住民アンケート、道徳教育講演会の開催、南郷村広報誌「なんごう」への道徳教育関連記事の掲載、パンフレットの作成などです。
これらの活動以外にも、道徳教育推進会議委員の方による「私の提言」(六回掲載)、交通安全協会や地区民による清掃活動、青年会や文化協会による公共施設の清掃や地域ボランティアサークル「おしどり会」による花植え、役場職員による空き缶拾いなど多くの村民の方に参加を頂いて様々な取り組みをしてきました。
また南会津高等学校のあいさつ運動やボランティア活動は推進事業の活動に幅と厚みを増し、大変意義深いものでした。
今、「あいさつ・思いやりの輪」が確実に児童生徒、そして村民に浸透しつつあります。指定は九年度限りですが、「あいさつ」と「思いやり」は、重要な道徳的価値であることを再認識し、十年度も関係機関等と連携しながら村民一丸となって「心の教育」を展開して行きたいと考えています。
道徳教育推進事業スローガン(南郷開発総合センター前)