教育福島0212号(1998年(H10)07月)-008page
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学校教育の推進
道徳教育の充実
豊かな心を育む道徳教育の充実
義務教育課
現在、学校教育においては、思いやりや人間尊重、生命尊重にかかわる指導をいかに充実させていくかなど、子供たちの健全で豊かな心を育む道徳教育の推進が大きな課題となっている。
これらの課題を解決するためにも、各学校で、自校の道徳教育上の課題解決を図るとともに、豊かな心を育むための特色ある実践の充実が求められる。
中でも、子供一人一人のよさや可能性を生かし、豊かな心を育むために、道徳的価値の学習を計画的、発展的に行う道徳の時間を要とした道徳教育の推進が一層重要になってくる。
各学校においては、次の点から道徳教育の実践課題を明確にしてその改善を図っていきたい。
○ 自校の全教育活動で行われる道徳教育を構造的に捉え、道徳の学習が総合的に行えるよう指導計画の改善を図る。
○ 児童・生徒が、道徳の時間の学習に興味と意欲をもって、主体的に取り組むことができるよう指導を工夫する。
○ 児童生徒の内面に根ざした道特性の育成を図るため、豊かな体験の場を見直し、道徳教育における位置付けを明確にする。
一 新しい学力観に立つ道徳教育の推進
道徳教育は、生涯にわたって心豊かに、主体的、創造的に生きていくために必要な資質や能力を調和のとれた人格の発達へとつなげる大切な役割を担っている。
新しい学力観に立つ道徳教育実現のためには、子供一人一人が主体的に学習環境に働きかけ、思考を深めながら自ら道徳的な価値を獲得できるような考えを重視した道徳教育を推進し、豊かな自己実現が図れるよう指導・支援していくことが大切である。
このことは、新しい学力観に立つ道徳教育は、子供自身の価値観の育成と密接にかかわるものであることを意味する。それは、一人一人の子供たちに自ら考え判断し行動することを求めても、そのことの大切さを子供自身が自覚をしなければ実現することはできないからである。そのためには、道徳教育によって道徳的価値が子供たちの心に内面化することが重要であり、この視点から学校教育における道徳教育を再検討する必要がある。
(1) 学校教育における道徳教育の再検討
学校における道徳教育は、全教育活動をとおして行う道徳教育と、それらを補充・深化・統合する働きをもつ道徳の時間により行われる。
道徳の授業のねらいである道徳的実践力を育成するには、道徳教育によって道徳的価値が子供たちの心に内面化するようにすることが重要になってくる。
そのためには、道徳の時間だけでなく全教育活動を通じて行う道徳教育と関連をもたせた指導を行うことが必要となる。
このように、総合的な道徳学習を展開させるためには、次の点に留意して、全体計画を生きて働く計画にしていく必要がある。
○ 指導内容の横の関連を図る
○ 指導の場を明確にする
○ 学校の協力体制を組織化する
○ 家庭、地域社会との連携、協力を図る
(2) 各領域での指導の改善
各教科、特別活動で行われる道徳教育では、それぞれの教育活動
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