教育福島0212号(1998年(H10)07月)-012page

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研究実践

豊かな心を育む教育推進事業

『豊かな心をもち、進んで実践する子どもを育む

〜感動し、思いやる心を育てる体験を通して〜』

喜多方市立岩月小学校

 

一 研究のねらい

子ども一人一人の主体的な体験活動で得た思いを大切に取り上げ、道徳や各教科・特別活動の時間に補充・深化させることによって、子どもの道徳的実践を促す指導法のあり方を明らかにする。

 

二 研究主題設定の理由

児童は、素直で明るいなどの多くのよさがある。一方、誰に対しても思いやりの心をもって接する態度やそれを自主的に行動として実践する態度は十分に育っているとは言えない。

豊かな心は道徳教育の指導内容の全てに通じるものである。この豊かな心を育むためには、他人を思いやる心、美しいものや崇高なものに感動する心、郷土や国を愛する心などを育てることが大切である。特に思いやりの心を育てることは、生命を大切にする心を基盤に、友達や周りにいる人たちを大切にする心へと広めていくことにつながると考えた。また、思いやりの心を育てるためには、相手の立場や気持ちにも共感できるような感受性を高めていくことが大切である。

さらに、意図的・計画的な体験活動を通して児童が得た思いを、道徳や各教科・特別活動の時間に補充・深化し、その中で培われた道徳的心情・道徳的判断力・道徳的実践意欲を自らの意志で行動する道徳的行為まで高め、豊かな心を育んでいきたいと考え、本主題を設定した。

 

三 研究仮説

思いやりに焦点をあてた体験活動から児童が学んだり感じたりした思いを、道徳や各教科、特別活動の時間に補充・深化させ、児童の主体的な実践を促す指導法を工夫すれば、豊かな心をもち、進んで道徳的実践をする子どもが育つであろう。

 

めざす児童像

豊かな心をもち、進んで実践する子ども

○相手を思いやった言葉遣いや親切な行いができる子ども

○自他の生命を尊重し、美しいものに感動する子ども

○自分で考え、正しいことを実践する子ども

 

四 研究計画

(1) 研究の計画

1) 第一年次(平成九年度)

○児童の実態把握

○めざす児童像の明確化

○研究構想・組織の確立

○豊かな体験活動の計画・実践・見直し

2) 第二年次(平成十年度)

○総合単元的な学習の構想の計画と実践

○児童の企画運営による豊かな体験活動の実践

○家庭・地域社会との連携

○研究発表とまとめ

 

五 研究内容と実践例

豊かな体験活動として、高学年においては、内面に秘められた思いやりの心を引き出し育てるため、『人とのふれ合い活動』を位置付けた。

老人ホーム訪問、福祉センター訪問などを実施し、老人や障害者との交流を通して、温かい心で接しようとする心情を養い、思いやりの心を育てようと考え実施してきた。

 

 

 


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