教育福島0212号(1998年(H10)07月)-027page

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の人たちとの出会いにより、次第にそれらの不安が解消されていった。実際の体験やふれあい、協力の大切さを身にしみて実感できた。

今年度は、はじめての専科、はじめての初任者研修指導教員という職務を頂いた。専科としての一歩では、担任していた時より多くの児童に接しているので、個々の児童に接している時間は短い。一時間一時間がより真剣にならざるをえず、充実した日々は続く。

初任研指導教員としての一歩では、昨年度までの資料を参考にしたり、昨年度の初任研経験者や過去の初任研指導教員経験者を師とあおぎ情報を得たりすることにした。かつて自分が初任者のころ指導された内容を思い出したり、これまでの自分の経験を生かしたりしながら、指導教員としてのあり方を模索中である。私が初任者の時、指導された中で特に印象に残っている言葉は、「授業では指導のめあてをしっかり持つこと。今日一日の自分を見つめ直す時間を持つこと。児童には一年勝負で臨むこと。少なくても一ヵ月先を見て行動すること」などであり、今でも恩師の言葉として大切に受け止め実践している。初任者の先生と話す時、ふと自分の初任者のころを思い出す。考えるよりも先に夢中になって行動していた自分、なかなか授業がうまくできず日々遅くまで悩み続けていた自分、授業案作り、終わればホッと息つく間もなく次の授業案作りに取り組んでいた自分、子供と共にはしゃいでいた自分、市の水泳大会や小体連の練習で技能を高めるために努力していた自分を懐かしく思う。

「はじめが大事、初心忘るべからず、始めよければ終りよし」

などを念頭において、よい教師への道案内役としての使命が十分果たせるよう精一杯努力していきたいと思う。

私自身、チャレンジ精神が旺盛である。貴重な体験が、今後生きていく自分の自信となり力となる。この先、どんな一歩を踏み出すことができるのか、自分の生き方を大切にして歩み続けたい。

(広野町立広野小学校教諭)

 

夢のある学校づくりを

田中利重

 

中にも多くの情報が流れ、価値観も変化して、教育へも大きく影響しています。

 

最近、世の中が急速に変化していることを、テレビや新聞の報道を通じ、感じることができます。国際化も進み、多国間の異文化交流が日常的に行われています。私たちの生活の中にも多くの情報が流れ、価値観も変化して、教育へも大きく影響しています。

私の教員生活も二十年目に入り三春というすばらしい伝統文化のある郷土に住まいを構えて、あと十年の残された教員生活に夢をふくらませております。

現在勤務している学校は、自然条件を巧みに生かし、オープン教室を備えた新しい建物です。教務センターからは、さくら湖が一枚の絵のように広がり、心をなごませてくれます。

近隣には、三春ダムや日本三大桜の滝桜があり、すばらしい環境の中で、子供たちとともに、ボランティア活動をはじめ、地域に密着した教育活動をすすめています。

学校建築が教育に大きなウェイトを占めるということは、現任校に赴任するまでよくわかりませんでした。一年を経過した今、そのよさを実感し、私自身の教育観が変わりました。

オープンスペースを有効に活用する学校で教えられたことは、学習環境は教育活動を進める上で、大きな影響力があるということでした。学校建築には、すぐれた設計理念があり、教育に必然的に創意工夫を与えてくれるのです。

開かれた教室空間を最大限効果的に活用することや、子供たちが楽しく生き生きと活動できる授業の改革をいつも念頭に置いて日々の実践をしなければと痛感するようになりました。

また、加藤幸次先生の著書にも出会い、新たに教育を問い直す機会を持つこともできました。その中で、学校全体を視野に入れた環境づくり-夢の育つ学校づくり-に共感を持ち、微力ながら子供たちの学習に生きる学習環境づくりに取り組んでいます。さらに高度情報化社会へ向けて、電子図書館づくりをめざし、メディアをインターネットから情報収集でき

 

 

 


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