教育福島0212号(1998年(H10)07月)-028page
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るようコンピュータを使った学習環境づくりをすすめています。
子供たちの夢が育つ学校づくり、それが私のテーマです。
(三春町立中郷小学校教諭)
自然のおしえ
二階堂三枝子
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夏が来れば思い出す。それは、三年前、家族で尾瀬に行ったときのことである。
福島を夜中に出発し、登山口に朝方到着した。もうすでに車がたくさん止まっていたのに驚いた。
そこは一面朝霧がたちこめ、とても空気が澄んでいて、言葉もないほどの感動を覚えた。
湿原には、ニッコウキスゲ、コバギボウシなどのかれんな花々が一面に咲き乱れているのを見て、うっとりと見とれてしまった。
川の水もきれいで「何か動いている!」と思ったら、イワナが泳いでいた。イワナは、清流にしか生息しないと聞き、この川がいつまでもきれいであってほしいという思いにかられた。
林道を歩いていると、小鳥のさえずりが心地よく、ブナの緑が目に浸み、心が安らいだ。
山の天候は変わりやすいと聞いたが、全くその通りで、とても天気が良かったのに、午後になりモヤがかかり雨が降ってきた。ここで自然の怖さを感じた。
宿泊の山小屋は、テレビもない。お風呂も制限されていて、自然を守ることに全力を尽くしているのだと感心させられて帰ってきた。
その後、新聞で入山者のマナーの悪さのため、下層の泥炭地の乾燥化が進み湿原が消失してしまうのではと、報じられているのを見て心が痛む思いである。
今、地球温暖化、ダイオキシンの被害などなど、美しい地球が破壊されていることをニュースで見聞きし、私たち一人一人が身近なことから、地球を汚さないための実践を地道にしていかなければならないことを痛感する。
日々を共に過ごす幼児たちをとりまく環境も少しずつ変わってきている。
幼いころ、澄みきった川の流れに魚の姿を見つけ、びしょぬれになりながら夢中で遊んだ小国川。今はブクブクと泡立ち澱んでいて川での遊びをついためらってしまう。
しかし、我が町のシンボル秀峰霊山は、四季折々の豊かな表情を確実に見せ、ふもとで遊ぶ子供たちをも包み込むように見守ってくれていることに言い知れぬ安心感もある。
ともあれ、二十一世紀を担う子供たちが、霊山のように雄々しく、たくましく生きてほしいと願っている。(霊山町立小国幼稚園教諭)
海に歴史観を学ぶ
佐々木長生
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「島国日本」とか「島国根性」などと、よく日本の風土や日本人の気質を表現する言葉が聞かれます。これらの言葉には閉鎖的な印象があり、決して日本の風土を的確に表現した言葉とはいえません。これは日本という国を内陸側からみた表現であり、目を転じて海から見た場合は、「海国日本」という表現もできます。むしろ海によって閉ざされたという印象よりも、海に向けて開かれたという見方ができます。
海は世界の国々に通じており、そういった意味では日本は海によって世界と結ばれているという見方ができます。この海を通じて、多くの人々や物・文化が日本に入
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