教育福島0212号(1998年(H10)07月)-040page
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育関係のソフトのライブラリへ接続して、お絵かき関係のソフトを「補足説明」を読みながら検索(図2)し、そのなかから、「こどもペイント」というソフトを選んだ。
【子供ペイント】
・トラックパッド(マウス)のみで操作でき、パソコンを起動した時に直接「こどもペイント」の画面を出せる。
・トラックパッドの使用で、ディスプレイいっぱいに最小の動作で絵を描ける。
・丸・四角等、基本的な図形はボタンを押すだけで好きな場所に描ける。
・線種も多い。
・二歳からが対象。
・文字もはんこを押す感覚で好きな場所に貼り付けられる。
・フリーウェアであり、自由に使用・配布ができる。
(2) 工作用ソフト
工作に関するもので、A子の実態にあったパソコンソフトがないかどうかパソコン通信を利用して情報提供を求め、いくつか回答があった中から、教材ソフトとして売られているものではあったが、「ペーパーペコラ」というソフトを選んだ。
【ペーパーペコラ】
・ストーリーがあり、そのストーリーにそって登場人物を自分で動かせる。
・操作はトラックパッド(マウス)のボタンを押すだけである。
・登場人物をペーパークラフトとして、プリンターで印刷し、使用できる。
・登場人物は、初めから動物を擬人化したペーパークラフトの完成品の形をしており、ペーパークラフトの完成品のイメージが持ちやすい。
・ペーパークラフトとして使用できる登場人物や服のバリエーションが豊富である。
2 絵画・工作への意欲の喚起
(1) 絵画活動の実際
「こどもペイント」は、A子の学習に合ったソフトであると考え、実際に指導者が起動方法や線の描き方、動きを確かめ、使い方に慣れてからA子に提示した。A子は、最初はトラックパッドで絵を描く感覚がつかめなかったようであったが、使用方法に慣れるに従い、自分の顔や友だちの顔を描き始めた。図3はA子が「こどもペイント」でトラックパッドを使用し、描いた「自分の顔」である。手で描いた図1とは異なり、画面いっぱいにのびのびと描いている。今後は、絵を通して表現する楽しさを十分に味わわせたい。
パソコンを利用した絵画活動ばかりでなく、実際に絵を描く場合にも、紙いっぱいに大きく描こうとする姿も見られるようになり、「自分で絵を描きたい」という意欲が高まってきている。
(2) 工作活動の実際
これまでの学習で、A子はパソコンの使用に慣れ、自分である程度操作できるようになってきた。前述の通り、A子は、はさみ等を使う活動になると、「できない」という意識が先立ち、「先生やって」と言って活動から離れてしまう場面が見られた。A子が工作活動へ、自分から取り組むためには「やりたい」という強い意欲が必要である。自分で実際にパソコンを操作し、パソコンの画面の中のキャラクターが自分の操作によって動けば、キャラクターの動作や、自分が動かしているんだという意識によって楽しさとやりたいという意欲が生まれてくると考えた。
自分で作りたいという意識が高まるように操作の様子を確認しな
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図3 「こどもペイント」でA子が描いた自画像
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パソコンソフト「ペーパーペコラ」の操作場面
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