教育福島0213号(1998年(H10)09月)-045page

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民館図書室、類縁機関、計九五館で構成されている。事務局が県立図書館に設けられ、振興課にて事務が取り捌かれている。協会主催の様々な事業があり、そのうち、県内図書館職員の能力向上のための研修会が有名。「図書館職員(司書)研修会」(初任者、一般、専門の三カテゴリー)と「館長研修会」がある。後者は、今年度から始められた好企画。従来からの要望に応え、この研修が行われることとなった。第一回目は、図書館活動における基本的姿勢を確認し、今日的課題についての知識習得を目指し、好評裡に終了した。

協会出版物として、「協会ニュース」(年二回)がある。加盟館の投稿記事がメインで、相互の情報交換の場として、活用されている。

 

ナ行の部 ネットワーク

一九九九年、県立図書館のコンピュータが本稼動する。これにより、所蔵する資料のほとんどがコンピュータ検索可能となる(一部の蔵書については、データ化は次年度以降、予算が付き次第行われる)。広く県内全域へのサービスとして、蔵書データをインターネットで公開の予定。これまでは、年度毎の増加図書を冊子体にまとめた目録を配布する、などの方法によっていた。本稼動後は、相互貸借の増加が予想される。物流確保の問題(送料や協力車)は目下の懸案事項となっている(サ行の部を参照)。また、市町村立図書館の協力により、県立図書館で借りた本を地元の図書館へ返すことができる制度(遠隔地返却)も実施されている。このような、目録や貸借面でのネットワークは、公共図書館間が有機的に結ばれるための、ささやかな第一歩にすぎない。さらに、館種を超えたネットワーク(学校図書館、大学図書館、専門図書館、etc.)へ繋がるための、気の遠くなるような努力の手始めである。

註…ネットワークは広義には様々な業務が関わってくるものであり、「用語集」では、その全容をカバーしきれない。別稿を参照のこと。

 

ハ行の部 PR(広報)活動

図書館へのポスター配布などのほか、広報誌・紙を発行している。図書館、各種団体に配布している主なものを挙げる。

○「館報あづま」(年二回)…県関係著名人による巻頭随筆、館員による特集記事、福島県関係書誌の紹介、福島の児童文学者、などが連載されている。

○「図書館だより」(隔月)…当館における主題別閲覧制によるカウンター毎に、時事的な話題、本の紹介、業務案内などを掲載する。「館報あづま」の補助的存在。

○「郷土資料情報」(年二回)…昭和六十一年度以降に受入れた郷土資料については、冊子体の目録がないため、それを補うために、新着資料をお知らせする。

その他、電算化に関する情報伝達のために「それゆけ電算」、こどものへや関係の「ごろすけ通信」、「協力車通信(カ行の部を参照)」等がある。官庁刊行物風のものとしては「福島県公共図書館公民館図書室実態調査報告書」「県立図書館要覧」など。これらは、一般書店では取り扱っていないため、入手方法に関しては、当館、もしくは、最寄りの市町村立図書館、公民館図書室にたずねられたし。

 

いががでしょうか。県立図書館の業務の一部を辞典風に紹介してみました。今回、取り上げることのできなかった部分については、次の機会を待ちたいと思います。多彩な役目を果たしている現状を、よりよい方向へ進めていけるよう、これからも、県立図書館の役割に対するご理解とご支援をたまわりますようお願いします。

 

 

 


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