教育福島0215号(1998年(H10)11月)-022page
示など、活動の様子を生徒の目に触れるようにしました。
その結果、自分たちにもできる身近な活動に目を向けることにより、ボランティア活動への参加意識が高まりました。
老人ホーム慰問
2 学習意欲の喚起
ア 授業準備の習慣化
授業を受ける態度については、教師同士の共通理解により始業ベルが鳴ったら席に着く、教科書等の準備をするなどの点が改善されました。
イ 基礎学力の向上と家庭学習の定着化
漢字テストや長期休業明けに、英語・数学・国語の自主教材による課題テストを実施してきましたが、各クラス、学年、教科での推導により、努力がよい結果につながることから自信がつき、家庭学習の定着化が認められました。
薬物乱用防止キャンペーン
3 将来への設計
ア 進路選択への動機づけ
進路に関する調査・検査により適性・能力を理解させ、進路ガイダンス・学校見学会・学習合宿等の実施により、進路選択への意識の高揚が見られました。
イ 情報提供の充実
進路だよりを発行し、進路委員を活用するなど、進路情報を提供することにより、進路選択への関心が高まりました。
このように、生徒が主体的に判断し行動するために、生徒一人ひとりに目標を持たせ、その実現の手順を考えさせ、自主的に活動できるよう支援してきました。
その結果、はじめはやらされているという受身的な意識の生徒が多かったものの、実際に活動する中で少しずつ生徒たちの行動や表情が変わり、自ら行動するという意識の変容が現れてきています。
五 今後の課題
1 特別活動への積極的参加
ア 部活動の活性化
文化部生徒の活動への不参加、顧問数の問題、予算の問題等について、問題解決のため全職員・生徒が一体になり、活性化に向けて取り組む。
イ 生徒会活動の充実
どのように地域社会に積極的に参加していけばよいのかを検討する。
ウ ボランティア活動に対する生徒の意識の哲発
実践的に活動できる生徒の数を増やしていくことが課題であり、そのためには、ボランティアに関わってきた組織(家庭クラブ・JRC・生徒会)だけではなく全生徒に参加する意識を持たせる。
2 学習意欲の喚起
今後とも、学習への興味・関心を持たせ、授業に取り組む意欲を持たせる工夫を考えるとともに、家庭学習の定着化を推進し、基礎学力の向上を図る。
3 将来への設計
ア 進路選択への動機づけ
自分の進路・適性を理解し、自信を持たせ、自分が何のために、何をどうしなければならないのかを考えさせ、行動力を促す支援を図る。
イ 情報提供の充実
新しい情報はもちろん、生徒たちが求めている情報を把握した上で、生徒に必要な情報を提供していくことが大切になってきています。
以上のべたように、今後の取り組みとしては、教師が組織的・系統的に生徒を支援していくという基本にもう一度立ち戻ることが必要だと思います。その上で、これまで以上に生徒の意識の高揚を図り、主題に揚げた「一人ひとりの個性を生かし、自己実現を支援する生徒指導」を、なお一層推進していきたいと考えております。