教育福島0215号(1998年(H10)11月)-026page

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一会の心

古川邦彦

 

のまとめに、学年企画の準備にと放課後の校舎は、活気に満ちあふれています。

 

本校では今、文化祭に向けてさまざまな活動がなされています。合唱の声があちこちに響き、琴の音が聞こえ、テーマ研究のまとめに、学年企画の準備にと放課後の校舎は、活気に満ちあふれています。

この準備が始まる前でしたが、校長先生が全校集会で話されたことで、私も大切にしていることがあります。それは、「一会の心・今を大切に最善を尽くす坂下二中生」という教育目標の基本理念に基づくことで、「人と人との出会いや自分に今与えられた機会(チャンス)は、一生に一度きりのものかもしれない。だから、出会った今を大切にして、最善を尽くそう」ということなのです。校長先生は、さらに、「最善を尽くして文化祭を成功させましょう」とつけ加えられました。

光陰矢のごとしと言いますが、私も教職に就いて二十年目を迎えました。本当に無我夢中で過ごしてきたような気がします。学習指導で悩み、生徒指導でも悩み、さまざまな経験をしてきました。悩みや苦しみの中で、生徒の立場に立って話を開けること、一緒に考え合えること、親身になって支援できることなどが教師にとっては不可欠な資質であり、これが「一会の心」に通じるとの確信をもつようになりました。

私には、小さな子供が二人います。朝は、私が面倒をみていますが、着替えから朝ご飯を食べるまで、とても時間がかかります。休みなく話をするのです。「あのね昨日テレビでね」など、話したいことが尽きないのです。相づちを打ちながら、つい急がせてしまいます。

子供は、ほんとうは話が好きなのです。だから、教師は、生徒との出会いを大切にし、その中で最善を尽くすことが大切なのだと思います。そのためには、教師は、生徒の訴えを、目、耳、心の体全体で、感じ取れるようでなければならないと思います。

授業一つとっても、生徒一人一人を満足させることはなかなかできませんが、今後、「一会の心」を自分の教育信念とし、生徒と共に着実に歩んで行きたいと思うこのごろです。

(会津坂下町立第二中学校教諭)

 

学校と地域交流

学社連携の提案

大楽郁仁

 

走りきった達成感、洗練された機械的な機能美、そのどれもが自分を魅了する。

 

「自転車」が好きである。走ることの爽快感、流れる景色、長距離を走りきった達成感、洗練された機械的な機能美、そのどれもが自分を魅了する。

事の起こりは、(財)日本サイクリング協会(文部省、通産省・共管)の中央指導者講習会である。講義の中で、文部省より「社会体育指導者資格付与制度」という新制度が策定され、地域スポーツ指導者、競技力向上指導者、商業スポーツ施設における指導者の三つの資格を付与するという話があった。各資格は最低八十時間から最高二千時間もの単位講習を受ける必要があるというものだ。

何事にも、資格と責任、保証が問われる世の中になったのだ。

地域スポーツ、広くは生涯学習の世界にも、その必要性が高まったことの証に他ならない。

正直な所、「趣味に資格も肩書きもいらない。好きこそものの上手なれ、というではないか」と思っていたのだが、不特定多数の人々

 

 

 


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