教育福島0215号(1998年(H10)11月)-027page
に呼びかけて行う大会などでは、事実「各自の責任で行う」と要項に記述してあるにもかかわらず、主催者側にも事故の責任が追求されている。
前述のことを踏まえて、学校教育の場ではどうだろうか。地域社会の指導者でさえ、数十から数千時間の専門的な講習を受ける必要がある。学校内の部活動では必ずしも専門家が部活動の指導に当たるとは限らない。事実、私も今まで七つの部活動の顧問を担当したが、そのどれ一つとして、人から認められるような能力は持ち得ていない。それで良いのだろうか、疑問である。
これらの一つの解決策として、「学社連携」が考えられる。生涯学習の活動場所は、充分確保されているとはいえない。そこで、学校という施設を提供する。地域に開放された学校である。
また、学校は地域社会から指導者資格を持った人をコーチや講師として迎え入れる。開放された学校ゆえ、本当の意味での協力も得やすくなるのではないだろうか。
「少子化」「高齢化」「核家族化」が進み、家庭内でも、地域でも人と人との関わり合いが希薄になってきている今、「学社連携」は一つの解決の糸口となるのではないかと思うこのごろである。
(県立白河実業高等学校教諭)
趣味とストレス
佐藤広威
秋も深まり、阿武隈川に白鳥がやって来ると、毎年本庁九Fは予算関係で慌ただしくなる。
もちろん、財務課二年目の私も疲れとストレスを蓄積し、七転八倒しながら仕事をする毎日が始まる。
昨年は、ストレス発散に週末に競馬やパチンコをしていた。一般的に、このパチンコはかなりのくせ者で、勝っても負けても覚醒剤と同じで続けてしまい結果的に生活を圧迫してしまうのだ。
ただ近年わたしの場合は、景品のCDとタバコを目的にしているため、負けはそれほどでないもののストレス発散のためが、また違う別のストレスを溜めていたかもしれない。
そんな九月の下旬のある日、勤務時間中なにげなく右側を向くと、秋晴れの空と信夫山が目に映り、登山の好きな私は、思わず横のYさんとその向かいのHさんに、登山の話を持ちかけてしまい、結果、十月十日体育の日「箕輪山登山」が図らずも決まった(Yさんはいやな顔をしていたが)。
最近は、中高年の登山ブームと聞くが、私は、父親に連れられ小学校二年生に登山を始めた。
単独行動で近郊の山に行くのが気楽で好きなのだが、職場の人や友人と行く登山も楽しい。職場などで見ることの出来ない一面が自然と見え、登山独特の連帯感が生まれるからである。
食事や飲み物のお裾分けは当たり前の感覚、そして見知らぬ人とのあいさつや会話は、下界ではあり得ない。もちろん美しい風景、花や小動物との出会い、森林浴も下界ですさんだ心を修復するものとなる。加えて、下山後の温泉は単なる疲れを心地よいものに変え、これらを含めて心身のリフレッシュを考えると、登山のストレスへの効果は計り知れない。
ちなみに「箕輪山登山」はというと、紅葉は評判どおり箕輪山周辺は秀抜で、そして天候は、快晴のちみぞれ気味の暴風雨で、「山の天気は変わりやすい」の格言を体験できるという貴重なものとなった。
最後に、この財務課登山部隊は十月末に霊山(決して子供の村ではない=)の登山を計画している。
(教育庁財務課主事)