教育福島0215号(1998年(H10)11月)-034page
教育事務所発
〈わたしの学校・ぼくらの活動〉
相双教育事務所
〒975-0031 原町市錦町一丁目30
TEL (0244)26-1314(代)
原町第三小学校の竹馬練習風景
相双教育事務所管内の各学校では、教育活動の充実をめざし、創意工夫をこらしたさまざまな取り組みをしています。
それらの中で、環境緑化活動や学習指導などで特色ある教育活動を行っている学校を紹介します。
環境緑化活動と心の教育
相馬市立八幡小学校
相馬市の南に位置する八幡地区は、相馬における二宮仕法発祥の地としての歴史的な遺産により、豊かな水田地帯としての広がりを見せています。戸数六百余で、その約半数は農家であり、人々の結びつきは強く、学校への協力も大きなものがあります。
このような地域の中で本校では、ここ数年来、心の教育の一環として、緑化活動に力を入れて取り組んで来ました。
平成五年に改築された三階建ての白い校舎と二〇〇メートルトラックがとれる広い校庭を取り巻く花壇、樹木園、そして栽培園は、かなりの面積があります。
花壇には、できるだけ年間をとおして花が絶えないようにと、サルビアやマリーゴールドばかりではなく、多くの種類の草花を計画的に栽培しています。
樹木園には、桜、センダン、メタセコイア、カイドウ、ムクゲ、ツツジやサツキなど五十種を越えるたくさんの木々があります。そして四季折折に美しい花を見せてくれます。
そこは、子どもたちの格好の遊び場にもなっており、蝶やトンボを追いかけたり、鬼ごっこやかくれんぼをしたりしています。
また、栽培園は、主に生活科や理科との関連において、ホウセンカやジャガイモなどの草花や作物を栽培し、それぞれの学習に役立てています。
これら全ての世話や管理は決して簡単ではありませんが、各学年に担当区域を配当し、活動内容を明確にするとともに、活動の時間を教育計画に位置付けて、共通理解を図って進めて来ました。
三年前からは、親子の絆を深める目的で、学校で育てた花の苗を家庭に持ち帰り、親子で取り組む花いっばい運動を行ってきました。また地域の一員としての自覚を高めるために、公民館や郵便局の花壇づくりなどのボランティア活動も展開しています。
このような汗を流しての体験活動の中で、自然の偉大さを知り、植物や友達・家族への思いやりの心などが育っていってくれるものと確信し、活動を続けています。
児童・教師による緑化活動