教育福島0215号(1998年(H10)11月)-040page
ら、養護教諭が児童生徒を支援していく方法(生徒への窓口は養護教諭のみとなる)
保健室登校の児童生徒への必要な支援のためのチームの結成や、支援の種類と限界を検討し、必要なときにすぐに機能できる体制を日ごろから整備しておくことが大切です。
このように、保健室登校等心の健康問題への対応は、養護教諭だけで当たるものではありません。
しかし、心の健康問題において中心的役割を果たしている養護教諭には、かなり専門的な知識・技能が求められることから、本県では、平成八年度から毎年県内の養護教諭百名を対象に、養護教諭の専門研修として、「保健室相談活動研修会」を開催しています。
少年による覚せい剤乱用事犯の現状について
(警察庁発表資料をもとに作成)
中・高校生の補導状況
二、薬物乱用防止教育の推進
1 わが国の現状
覚せい剤を中心とした薬物乱用は年々増加しており、第三次薬物乱用期といわれ社会問題となっています。特に中・高生の覚せい剤乱用は、平成七年度より急激に増加し、平成九年度は、平成六年度の五倍近くとなり国の緊急の課題です。
平成九年、内閣総理大臣を本部長とする「薬物乱用対策推進本部」は、「青少年の薬物乱用問題に対する緊急課題」を策定し、学校教育の充実や一般広報啓発活動の徹底、調査等の事業を行うこととしました。
2 本県の状況
本県においても国と同様の傾向を示し、平成十年度上半期における覚せい剤で検挙された青少年は昨年同期の六倍となり、薬物汚染は本県にも急激に押し寄せており憂慮すべき状況にあります。
副知事を本部長とする「福島県薬物乱用対策推進本部」は「学校教育において、覚せい剤・シンナー等の乱用が心身に及ぼす影響について理解させるとともに、これを使用しないよう指導の徹底を図る。」ことを申し合わせ事項とし以下の事業を展開しています。
3 県の薬物乱用防止対策
(1) 小学生対象スクールキャラバンカーによる巡回指導
今年度より小学生を対象として実施しており、いわき地区の小学校四校、県中地区の小学校二校をキャラバンカーが訪問し啓発活動を展開しています。
(2) 中学生対象の「薬物乱用防止教室の開催」
平成九年度より三ヵ年で県内二百四十四校全校において実施し、平成九年度は九十校、今年度は八十一校において、関係者の講義を交えながら開催しています。
(3) 高校生対象の「薬物乱用防止教室」の開催
県警察本部と所轄警察が各学校との連携を図りながら全校で実施
薬物乱用防止教育の実施状況