教育福島0216号(1999年(H11)01月)-013page

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「大造じいさんとガン」

2) 授業のテーマ

児童自らが読みのめあてを持って、一人読みをし、読み取ったことを楽しく深め合う相互学習を試みる実践

3) 授業の実際(省略)

4) 成果と課題

〇各自めあてを自由に決められるので、一人読みにも自由に取り組むことができ、自分の読み取ったことを生き生きと発表することができた。

・ より話し合いが深まる相互学習を展開するために、課題の設定の仕方の改善・工夫をしていく必要がある。

3 日常の教育活動の実践

(1) 音読カードの活用(省略)

(2) 読書の幅を広げる工夫

教科書教材で物語文の読み取りの仕方を学んだ児童にさらに読み取る力を育てるためには、多様な文章にふれさせることが大切であると考え、読書に取り組ませる工夫を試みた。

1) 百冊読書への取り組み(省略)

2) 教科書教材の著者の他の作品を、児童に紹介して興味・関心を高める工夫(省略)

 

放送委員による図書紹介

 

放送委員による図書紹介

 

3) 放送委員による図書紹介

昼の放送の「お楽しみ番組」の一つとして、月に二回、放送委員が図書の紹介をした。

 

六 児童の変容とその考察

1 意識調査結果から

(1) 国語に対する興味・関心の高まり

(2) 読み深める楽しさを知る児童の増加

(3) 音読に進んで取り組む児童の増加

(4) 主体的に物語文の学習に取り組む児童の増加(考察省略)

2 基礎・基本の定着(学力)調査の結果から

(1) 学習の活動状況から

1) 叙述に即して読み取る力の向上

2) 自分の考えを書き表す力・話す力の向上

3) 聞く力の向上(考察省略)

(2) 単元末テストの結果から

単元末テスト結果のクラス平均点が一学期より二学期が伸びた。全体として児童の理解力も 向上してきた。特に、これまであまり国語に興味・関心を示さなかった児童の理解力が向上してきた。

 

七 研究の成果と今後の課題

1 成 果

(1) 見通し(1)について

物語文における年間指導計画や具体的評価規準を位置づけた単元の指導計画の活用によって、この時間に身に付けさせることは何か等、常に基礎・基本の定着を意識して学習活動を組織するようになった。

(2) 見通し(2)について

一人読みの力が育ち、叙述に即して読み取る力が伸びてきた。また、相互学習の中で互いに 読み取ったことを出し合い、深め合おうとする友達の意見を楽しみに聞く児童が増えてきた。

(3) 見通し(3)について

音読カードの活用によって授業のレディネスが高まった。また、百冊読書や図書紹介によって読書への興味・関心が高まり、全体として国語科学習への関心・意欲が高まってきた。

2 今後の課題

(1) 今後は、各授業実践により残された左記の課題をさらに追究し、一層「読み深める楽しさを味わいながら、基礎・基本を身に付けていく児童」の育成をめざしていきたい。

1) 一人一人の児童の実態に応じて課題設定の工夫をする。

2) 相互学習を充実するための発問を工夫する。

(2) 授業の中で、文章の読み取り方を学び、叙述に即して読み取ることができるようになってきていても、新たな文章に直面すると自力で読みこなすことが難しい児童も多い。基礎・基本の定着・向上を補完する日常生活における指導の進め方について工夫していく必要がある。

 

 

 


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