教育福島0216号(1999年(H11)01月)-017page

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資料6 第5学年「四角形と三角形の面積」の展開

 

自分のやりたい活動を選択し、学び合う

 

自分のやりたい活動を選択し、学び合う

 

自分のやりたい活動を選択し、学び合う

 

六 研究の成果と課題

〈基礎・基本の定着〉

〇 単元始めの学年での打合せで単元の観点別目標や各単位時間の基礎的・基本的内容をはっきりさせ、共通理解のもとに指導にあたることができた。

〇 事前テストやT・Tによる単位時間の形成的評価(ノート・プリント・振り返りカード・座席表・S-P表等)により児童の実態をできるだけ把握し、指導に生かしていくことができた。〇 単位時間の適用・発展の時間や単元末の補充・深化学習の時間を確保し、プリント学習やコ−ス別練習により個々の学習状況に応じて支援していったことは、基礎・基本の定着につながった。また、各学年のチャレンジタイムの計画的な運営により算数学習への興味・関心を持たせたり、学習内容の定着を図ったり、授業に生かしたりすることができた。

〈問題解決学習の充実〉

〇 教材研究が深まり、それぞれの教師の個性を生かして教材・教具等の準備をすることができた。望ましい問題や役割演技での導入、ストーリー性のある単元構成や単元をとおして多様な活動への取り組み、個々が計画した課題別学習などにより、子供たちが主体的に学習に取り組む姿が多く見られた。

〇 問題解決学習の流れにそって役割分担を明確にし、効率よく個に応じて支援することができた。日常的なT・Tの実践により、打ち合わせの時間も短時間ですむようになってきた。また、初めて授業をする教師には同学年などの授業を参観して、支援の仕方等を学んでもらったことも効果があった。

〈個を生かしたT・T〉

〇 学校施設を多様に生かした授業や学年全体での授業が日常的に行われ、お互いの授業観・児童観を変えていくことができた。学校全体で子供一人一人を見取り、伸ばしていこうという意識も高まってきた。

〇 T・Tの授業により、「算数が好きになった」が三十四%から六十二%に増えるなど意欲の高まりが見られた。また、学力検査からT・T指導単元の領域が他の領域より高い通過率を示すなど基礎・基本の定着も見られてきた。

・ 日常的なT・Tは教師にとって互いの力量を見せ合うことになり抵抗もあるが、「生きる力」の育成は学校や教師にとっての課題でもあり、T・Tによる協働を通して教師も意識を変革していくことが必要であることを痛感している。今後、教師間が開かれてきたこの体制を発展させ、教科を広げ、各教師の個性を生かして、「横断的・総合的な学習」を計画し、「総合的な学習の時間」への準備を確実に進めていきたい。

 

 

 


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