教育福島0216号(1999年(H11)01月)-020page

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性雨や酢なども準備する。

3) 酸性雨に目を向けさせるため実験結果をまとめた後、「酸性雨が降ってしまったらどうするか」を発問する。

(3) 実 際

1) 実験の様子

前時で考えた実験方法は、七つに類別した。

ア 水を加える方法で実験した子は一名。酢二十五mlに対し、水を二十五mlずつ加えノートに記録していった。千四百mlまで入れたが変化がなく結論を出そうとしたので大きな入れ物を使ってもっともっと加えるように支援した。しかし、時間切れとなった。たらいいっぱいにしないと中性にならないという事実は、児童に強いインパクトを与えると思い期待していたので残念であった。

水を加える方法を事前に考えた児童は十四名いた。しかし、あまりにも一般的すぎて児童の興味をひかなかったのか、実験者が一名となってしまった。ただ、指導者が一番取り組ませたい方法だったので計画の段階で実験者を増やす手だてを考えるべきであった。

イ アルカリ性のものを加えていった子は二名。塩酸にアンモニア水や水酸化ナトリウム水溶液を加え、中性にはできなかったものの、アルカリ性にすることはできた。

ウ 沸騰させた子は二名。薄い塩酸を使用した。蒸発するので吸わないように注意させた。

工 凍らせたり冷やしたりした子は六名。前日に冷凍庫に入れさせた。酢と塩酸を使用した。

オ 石灰を混ぜた子は一名。酢を使用。中性やアルカリ性に変えることができた。

力 酸素を混ぜた子は五名。酸素は木が空気をきれいにするからという理由であった。酢で実験したものは酸性のままだったが酸性雨を使用したものはアルカリ性という結果になった。原因がよく分からなかった。

キ 土を混ぜたり土に通したりした子は三名。一名が酸性雨を畑の上に通したら中性という結果になった。

〔考 祭〕

実験結果は、「アルカリ性のものを混ぜる。石灰を混ぜる。水、酸素、土についてはどちらとも言えない」とまとめた。石灰はアルカリ性の物だが実験の時別にしたので石灰もアルカリとおさえた上で分けて書いた。

多くの実験方法を考え、一人一人が自分の課題に向かって実験しまとめていた。時間が足りないくらいだった。このことから、意欲的に学習したととらえることができる。

 

石灰を混ぜる

 

石灰を混ぜる

 

アルカリ性の水溶液を混ぜる

 

アルカリ性の水溶液を混ぜる

 

2) 酸性雨が降ってしまったらどうするかの問いに対する児童の反応(C 児童、T 教師)

C (沈黙)

C 石灰をまく

C 石灰をまいても木とかについて土までいかないから水は中性にならないのでは

C (沈黙)

C シートをかぶせる

T 山上いっぱいにシートをかぶせることできるの

C 先生はどう思う

T うーむ。わからない

 

子供たちはなかなか考えが浮かばなかった。それは、雨は広範囲であるため、どうしたらいいか悩んでいたと思われる。そこで困り「先生だったら」と投げかけてきた。私もあえてもとから絶つ考えは言わず、「わからない」と答えた。

3) ノートへの感想(一部省略)

ア 酸性雨に関するもの七名。

いろいろな方法があったけれど

 

 

 


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