教育福島0216号(1999年(H11)01月)-019page
2 検証と考察
【検証1】(1〜3/16時)
(1) 授業の目標
酸性雨を進んで調べ、学習課題を持つことができる。
(2) 指導の構想
1) 酸性雨の被害を受けた三枚の写真を提示することにより、強い関心を持たせる。
2) 児童が興味を持っているコンピュータを使い、酸性雨を検索しやすいソフトを使用することにより、調べる意欲を高める。
指導計画(総時数16時間)
(3) 実 際
1) 写真を提示した。数名が酸性雨が原因であることを発表する。「えっ、こんなふうになるの」というつぶやきがもれ、子供たちの関心を酸性雨に引きつけることができた。
2) コンピュータを使用した児童は十七名。本で調べた子は三名。調べ学習に関して1)きらい2)どちらかというときらい3)どちらかというとすき4)すきの四段階で調査したところ、平均が事前二・七、事後三・三五と○・六五ポイントも向上した。また児童の感想からもコンピュータへの興味だけでなく調べる煩わしさも解消することができた。
3) 酸性雨は雨であることは全員調べることができた。また学級の四分の三は原因を、二分の一は影響を、対策まで調べたのは一名であった。ただし化学用語は理解できていないので、ノートには記録しているものの、酸性雨については十分理解できていない。
4) 第二時初めに、前時の発表をでき方、原因、影響、場所、解決方法に分類し更に調べさせた。
5) 第三時は、硫黄酸化物やpH、酸性などの化学用語について説明し調べたいことをまとめた。
○雨水のペーハー調べ
○酸性やアルカリ性の他の水溶液はないか
○排気ガスや煙は水に溶けるか
○魚や植物は死ぬのか
○物が溶けるか
○酸性を薄くする方法
コンピュータで調べる
【検証2】(13/16時)
(1) 授業の目標
1) 酸性の水溶液をもとの水にもどす方法を進んで確かめることができる。
2) 酸性雨をもとの水にもどすには、多量の水かアルカリ性の物を必要とすることから、酸性雨をもとの水にもどすには大変であることに気づくことができる。
(2) 指導の構想
1) 課題解決できそうにない方法で取り組んでいる児童には、考えを認めた上で、別の方法で取り組むように支援する。
2) 水溶液は、日常生活と結びつけて考え生きて働くものとするため、塩酸だけでなく作った酸