教育福島0216号(1999年(H11)01月)-046page
平成十年ふくしまの教育 −主なできごと−
県教育委員会では、平成十年をふりかえり、一年間の教育に関する様やなでさごとの中から主なものをあげてみました。
8月末集中豪雨で、県内の各学校でも被害続出
八月二十六日から同三十一日にかけて降り続いた豪雨により、阿武隈川流域の県南・県中方部を中心に、県内各地で大きな被害を受けた。
県内の公立学校では、二九〇校(累計)が臨時休校したほか、欠席者総数は、三万千七百九十二名にのぼった。
県教委では、被災した各施設について、いち早く復旧を図るとともに、必要な措置を講じて万全な体制をとった。
共に生きる社会を目指して
〜盲・聾・養護学校高等部生徒が米国で体験研修〜
県教育委員会では県保健福祉部との共同事業(行政横断型事業)として、本年度から、「共生社会への道支援事業『ふれあいウイング』」を実施した。
本年度は、平成十年九月八日(火)から十一日間、ノーマライゼーションの理念に基づく社会づくりの先進地である米国カリフォルニア州バークレー市に盲・聾・養護学校高等部及び高等学校生徒など十名を派遣した。
参加者は、この研修を通して、障害者の自立の実状と自立を可能にする支援体制や社会制度、教育制度について多くのことを学び、自らの視野を広げることができた。
福島県海洋文化・学習施設(仮称)
『愛称』決定
平成十二年度夏の開館を目標に、いわき市小名浜港に建設を行っている海洋文化・学習施設(仮
称)の愛称が、全国四千七百二十二点の応募の中から『アクアマリンふくしま』に決まった。
本施設は、「海を通して『人と地球の未来』を考える」を基本理念に、「水族館」を中核として「海洋博物館に「海洋科学館」の機能を併せ持った、楽しみながら学ぶ新しいタイプの海洋ミュージアムを目指している。
文化財センター白河館(仮称)造成工事に着手
〜文化財の収蔵・展示・体験学習の拠点施設として整備〜
今夏、白河市白坂地内において、「福島県文化財センター白河館(仮称)の用地造成工事に着手した。
造成工事中に一里段遺跡が新たに発見され、新たな展示・公開の資料を得ることができた。現状保持された部分は、研修や体験学習で活用することが検討されている。
建築実施設計・展示実施設計も進行中であり、来年度には、建設工事が開始される。
東北ブロックで全国中学校体育大会開催
〜本県で四種目開催 本県選手大活躍〜
平成十年度全国中学校体育大会が八月に東北ブロックで開催され、本県では「ふるわせよう 福島の大地 みなぎる力で」のスローガンのもと体操・新体操(福島市)、ソフトボール(郡山市)、ソフトテニス(会津若松市)の四種目が開催された。
本県選手の活躍は目覚ましく、ソフトボールでの福島市立野田中学校の準優勝を始めとして、新体操では会津若松ザベリオ学園中学校が第四位、ソフトテニスでは東村立東中学校が第五位に入賞するなど各種日で見事な成績を残した。
学校給食による食中毒発生
〜四年ぶりに発生。再発防止と信頼回復を図ります〜
九月七日、患者数千百九十七名の食中毒事故が発生した。幸い、全員症状は軽く大事には至らなかったが、本年四月にオープンしたばかりの最新学校給食施設からの発生は、各方面におおきな波紋を生じさせた。県教育委員会は、本年二月に刊行した「学校給食における衛生管理の手引」をもとに衛生管理の徹底と、業務の再点検による再発防止に努めている。