教育福島0217号(1999年(H11)02月)-043page
【実践例4についての考察】
・教材研究をもとに、従来の形式にこだわらない指導計画を作成することにより、自己課題の「目標と評価」を明確にして指導にあたることができるようになった。
・反省記録を学習活動や目標と関連させて書き込むことができ、授業者以外にもとらえやすくなった。また、T・Tの打ち合わせの資料として有効活用できる。
資料5
(3) 「基礎学力向上プランの推進」
・研究の視点の中で、特に「効果的なT・T指導」と「個に応じた指導の在り方」との関連を図り、個人課題への取り組みに共通性を持たせるようにした。
1) 「授業の中で」から
・個別指導を強化した取り組みにより、学力調査でアンダーアチーバーだった児童が前年の九名から四名に減少した。
・「授業外」から
朝の活動のミニテストや家庭学習の習慣化が習得事項の把持率を高めた。指導計画をもとにした授業展開や評価の打ち合わせが、効果的なT・Tに結びついた。
(4) 全体考察
1) 個人課題の設定
・教師一人一人が自己の課題を設定することにより、授業改善の視点を明確にして授業実践にあたることができ、意識や意欲の一向まりがみられるようになった。
2) 授業の反省記録と累積
・「指導計画に反省を記録することから進めてきたが、児童の感想をもとにした記録や座席表を利用した記録の累積など、日常の授業実践から工夫が生まれ、独自の取り組みが試みられるようになってきた。
3) 「基礎学力向上プラン」の実施
・基礎学力向上に向けて共通実践してきた取り組みに効果がみられた。特に、個人課題に上げた授業の改善と日常指導が研究の視点と関連し、課題にそった実践を進めることがプラン推進にも結びついた。
資料6
五 今後の課題
(1) 教師間で互いに情報交換できるような場や方法を考え、全体にそれぞれのよさを広めていく必要がある。
(2) 授業実践の反省記録を累積してきたが、指導の成果や変容を数値化して児童の変容を明確にとらえ、指導と評価の一体化を図りながら授業の改善・充実にあたりたい。
(3) 自己課題に対する意識が高まり、 一人一人の要求も高くなってきた。それらに応じた資料の提供に努める必要がある。