各学校においては、全体プランや教科プラン等が作成され、その実践により成果を上げているところであるが、さらに、次の点から改善を図っていきたい。

1)　自校プランを機能するものへと改善する。

ア　IDプランの趣旨は、全教科、全教師の実践によって効果的に達成されることを確認する。

イ　全教師が意欲を持てるような自校プランヘの改善を図り、全教師で達成可能な目標設定を行い確実に実践する。

ウ　自校プランを授業の実際場面に直結させ、指導過程のどの段階で、どのような指導を工夫するかといった具体的な内容にする。

工　学力の変容をみるテスト等の結果をもとに、その具体的な指導方法について検討し、授業の中で実践する。

2)　授業研究会の持ち方を工夫する。

ア　自校プランの具体的な内容に視点を当て、その指導方法について改善を図るようにする。

イ　学力の変容を見るテスト等の陥没の領域を取り上げ、児童生徒の視点に立った授業について研究する。

ウ　他学年や中学校(小学校)とのつながりのある単元〔題材)を取り上げ、協議会の持ち方を工夫する。

3)　児童生徒の情意面への働きかけを重視する。

ア　児童生徒のやる気が学習の原動力であることを重視し、意欲を高め、持続するための支援の在り方を工夫する。

イ　児童生徒の発表を共感的に受け止め、承認や賞賛の言葉かけに努める。

ウ　成就感や達成感を味わえるような児童生徒自身の自己評価の方法を工夫し、継続して実施する。


(2)　基礎学力を高める学習指導

1)　基礎学力の明確化教科の系統性や構造等を踏まえて基礎学力を明確にし、単元(題材)を見通した展開ができるように教材の研究を深める。

2)　指導過程の工夫改善

ア　前時までに身に付けた知識、技能や学習方法の成果を十分活用し、教科のねらいに即した動機づけを重視する。

イ　学習課題を明確にして学習の方向性や方法、手順等を把握させ、見通しを持たせる。

ウ　一人学びの時間や場を設定して自分の考えを持ったり、表現したりするための学習活動を充実させる。

工　小集団や一斉学習の中で、児童生徒の多様な見方や考え方を引き出し、互いの見方や考え方を比較・検討する学習活動を通して課題解決が図れるようにする。

オ　学習を振り返る時間を確保し、効果的なまとめの活動や練習活動を取り入れ、学習の定着を図る。


(3)　個に応じた学習指導の充実

1)　児童生徒一人一人の興味・関心や学習速度、学習スタイル等の学習状況を的確に把握し、コース別学習や課題別学習、習熟の程度に応じた学習など、一斉指導のなかでも学習の複線化に努める。

2)　T・T方式を可能な限り導入し、教師の特性を生かしながら児童生徒の多様な個性に応じるとともに、児童生徒一人一人のよさを多くの目で見つめ育てていく。


(4)　多様な方法による評価

1)　基礎学力は、興味・関心や意欲に支えられた思考力、判断力、表現力等を駆使する中で獲得されるものであるので、知識・理解等認知面だけでなく、情意面の評価についても工夫し、児童生徒の状況を総合的に理解する。

2)　学習活動の結果としての評価だけでなく、学習活動の過程における評価を重視し、効果的な支援を行うとともに、次の学習活動の工夫改善に生きるように、成果と課題を明らかにしていく。



三　道徳教育の充実

現在、学校教育においては、思いやりや人間尊重、生命尊重にかかわる指導をいかに充実させていくかなど、子供たちの健全で豊かな心を育む道徳教育の推進が大きな課題となっている。

これらの課題を解決するためには、各学校で、自校の道徳教育上の課題を明確にした豊かな心を育

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