教育福島0219号(1999年(H11)6月号)-013/52page

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6 座標平面上の放物線上にあって、二つの三角形の面積が等しくなるような点のx座標を求める問題

(1)は与えられた条件から二乗に比例する関数の係数を定める問題です。正答率は五三・四%です。

(2)は問題で示した△PBCと△PCDの面積をχを用いて表し、それらを等しいとおいてできる二次方程式を解き、題意を満たすχを求める問題です。正答率は○・九%です。三つの段階が要求される応用問題です。

7 立方体の辺上を動く点を含む平面で立方体を切った切りロを中心に考える図形に関する直観力や思考力を問う問題

(1)は動点の位置により切り口の形を問う問題で、1)は正三角形になる場合、2)は五角形になる場合を考えます。正答率は1)が六七・三%、2)が五・二%でした。

(2)は動点の位置が定められるとき、切り口が正六角形になることをつかみ、それを底面とする六角錘の体積を求める図形の計量に関する問題です。正答率は1)が四二・七%、2)が一.五%でした。1)の対角線の長さが2)の角錐の高さの半分であることを見抜くことが必要です。

■ま と め
学力検査問題では、中学校で学んだ内容が、活用を含めてしっかりと身に付いているかどうかを、基本から応用へと問題に段階を付けてみています。日常の学習においては、次のような点に留意していくことが大切です。

一 基本的な概念理解に基づいて基礎的・基本的な内容を身に付けさせること

活用できる基礎・基本となるためには、原理・法則を理解した上で、基礎的・基本的な事項に習熟させていくことが大切です。

二 自分で考える学習態度を確立させること

応用問題は一見すると見たことがない問題であるようにみえます。自分で問題を解決する力を伸ばすためには、必要な試行錯誤を含めて、自分で考える習慣を身に付けさせていくことが大切です。

三 数学的な見方や考え方を身に付け、それを活用する能力を高めさせること

問題を把握し、それを数学のことばである式や図形で表現する習慣を付けることが大切です。考える力を伸ばすには、なぜそう考えるのかという数学的な見方や考え方に基づく発想を重視することが大切です。

4 次の(1),(2)の問いに答えなさい。

 (1) 平面上の2点A,Bにピンが立ててあり・AB間の距離は4cmである。

   ∠QPR=45゜である三角定規PQRを,辺PQ,PRがそれぞれ点A.Bに立てたピンに

   接したまま,この平面上で動かす。

   ただし,ピンの太さは考えないものとする。

   1) ∠ABP=90゜であるときのAPの長さを求めなさい。

   2) 点PがAからBまで動くときにえがく線の長さを求めなさい。

学力検査4

数学 学力検査正答率

   ( )内は部分正答率

間   題 小問 正答率(%)
1 基礎的・基本的な問題(1) (1) 1) 97.2
2) 91.4 (0.1)
3) 78.5  
(2) 91.7 (0.1)
(3) 83.8  
2 基礎的・基本的な問題(2) (1) 56.9  
(2) 53.3  
(3) 63.1  
(4) 61.8  
(5) 54.2  
3 数量関係を中心とした問題 (1) 1) 31.8  
2) 52.3  
(2) 1) 94.7  
2) 13.5  
(3) 34.0  
4 図形に関する問題 (1) 1) 71.0  
2) 4.6 (0.5)
(2) 13.9 (12.9)
5 文章題   8.1 (31.2)
6 総合問題 (1) 53.4  
(2) 0.9 (1.4)
7 総合問題 (1) 1) 67.3  
2) 5.2 (1.2)
(2) 1) 42.7  
2) 1.5  

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