教育福島0219号(1999年(H11)6月号)-018/52page

[検索] [目次] [PDF] [前][次]

社会

基礎・基本の充実をはかること、とりわけ資料を活用する思考力・表現力を育成するために

問題内容と正答率等の概要

1 地理的分野と歴史的分野の融合問題

略地図や資料をもとに、世界の人々のくらしや農業、貿易などについて多面的に考える力や表現力をみる問題です。

問2は、世界の地形についての基本的な知識・理解を応用して考え、判断する力をみる問題で、正答率は五三・〇%です。

問3は、統計資料とアメリカにおける生産地帯から農作物について判断する力をみる問題であり、正答率は四三・五%です。

問4は、グラフから輸出額の大きさや輸出品目の違いを読みとり、さらに資源の分布などの知識を応用して国を特定していく思考力をみる問題で、正答率はA六三・七%、C六一・三%、工業原料二九・八%です。

問5は、大航海の時代の世界史のできごとへの知識・理解と思考力・表現力をみる問題で、正答率は一四・七%です。

2 古代から江戸時代までの我が国の歴史的分野の問題

文献史料などをもとに、各時代の農民のようすや支配のしくみについて、多角的に考える力や表現力をみる問題です。

問1は、農民の生活のようすなどを中心に歴史の流れを正確に理解する力をみる問題であり、正答率は四七・七%です。

問3は、武士の支配が次第に全国に及んでいった時代の武家政権の支配のしくみを、図や文献史料などから読みとる問題で、正答率は六四・七%です。

問5は、幕府と諸藩による農民支配の財政上の理由について考える問題で、正答率は二八・三%です。

3 国際社会の課題などの公民的分野の問題

国際連合の活動と国際社会のさまざまな課題について、基本的な知識・理解や思考力をみる問題です。

問1、2は、国際社会における人権思想の発展についての知識.理解をみる問題であり、正答率は三〇・一%、四〇・六%です。

問3は、世界遺産の指定という時事的なできごとにかかわる国際連合の主要な機関の活動について、知識・理解をみる問題であり、正答率は五一・五%です。

4 日本の中部地方・関東地方に 関する地理的分野の問題

日本の中部・関東地方を中心とした略地図や統計資料を用いて、多面的な思考力や判断力、表現力をみる問題です。

問2は、発電所の立地条件や地域の気候の特色などの知識・理解と思考力・判断力をみる問題であり、正答率は水力発電所が三九・四%、火力発電所が三六・七%です。

問4は、都心からの等距離圏の人口を示す統計資料から、人口数の変化を正しく読みとり、その変化が生じた理由を指定した語句を用いて説明する思考力・判断力や表現力をみる問題です。正答率は変化の読みとりが六五・九%、変化の理由が五三・○%です。

5 我が国の国会に関する公民的分野の問題

国会のしくみなどについての知識・理解と思考力をみる問題です。

問2は、二院制をとる理由についての知識や思考力をみる問題であり、正答率は四一・○%です。

問3は、衆議院の優越のしくみについての基本的知識と思考力をみる問題であり、正答率は〈任期〉が七八・○%、〈解散〉が六三・五%です。

6 幕末から第二次大戦までの我が国の歴史的分野の問題

略年表や資料をもとに、近代のわが国の政治の課題や経済の動きなどについて、多角的な思考力や判断力をみる問題です。

問2は、我が国が諸外国と幕末に結んだ条約の性格と対等外交を目指した明治政府の課題について、基本的な知識・理解と思考力、表現力をみる問題であり、正答率は問題点が五七・一%、目的が四五・六%です。

問3は、明治政府の基本方針と民選議院設立の動きとの関連についての問題であり、正答率は六〇.六%です。


[検索] [目次] [PDF] [前][次]

掲載情報の著作権は情報提供者及び福島県教育委員会に帰属します。