教育福島0220号(1999年(H11)7・8月号)-023/52page

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日々の想い

随想

日々の想い

ずいそう

参観日

加藤美由起

加藤 美由起

窓際にずらっと並び、爪先立ちで人待ち顔の子供たち。「来た!」と一人はあわてて席に着き、「まだ来ないなあ」と一人はもっと背伸びをしています。

今日は、参観日。子供たちもそわそわと落ち着かず、いろいろな表情を見せます。

参観日というと思い浮かぶことがあります。私がたしか五年生のときだったと思います。国語の授業参観で、黒板にたくさんの部首が並び、一人一人が前へ出て漢字を書くという課題が出されました。一人調べの時間が終わり、いよいよ発表。運の悪いことに一つも見つけられなかった「金(かねへん」)にあたってしまいました。黒板の前に立ったものの、書けずに席に戻りました。

家に帰ると、「冷汗が出たよ」と母に言われました。

月日が流れ、その私が親となり、娘が通っている音楽教室の練習の様子を参観する機会を得ることができました。娘は、先生の話を聞いているのかいないのか、他のことをしています。親として大声で注意したいのをぐっとこらえ、「ふう!」とため息をついてしまいました。

現在、私は教壇に立っています。ある子供を受け持ったときのことです。その子は、あまり勉強が得意ではありませんでした。私は、苦手な学習でもそれが目立たないように授業をしようと配慮するつもりでいたのですが……。その子は、参観日になると必ず欠席してしまうのでした。

毎日の授業においても、できるだけ子供一人一人のよさが発揮できるようにしていこう、全員一回は発表する場を設けるようにしていこうと考えていますが、なかなか思うようにはいきません。

参観日は、子供、教師、親のいずれにとっても特別の日。私が三つの立場から感じたことをこれからの授業にも生かしていきたいと思っています。

(いわき市立磐崎小学校教諭)


松明あかし

吉田勝彦

吉田 勝彦

市の伝統行事である「須賀川市の松明あかし」は、毎年十一月の第二土曜日に開催される。この祭りには、長さ十メートル、重さニトンもある大松明とそれに従う本松明二十数本、さらに須賀川城を模した仕掛け松明などが準備される。これらに火がつけられ、松明太鼓がなり響くと、まさに一大戦国絵巻の再現となる。

この祭りに須賀川三中では本松明で参加している。製作は、三年選択技術の三コースの生徒約六十名がこの時期だけ合同で行い、約


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