させられた。中国人からすると日本人はお金持ちという意識が強い。少しでも高く売りたい様子である。中国では値切りは当たり前であり、交渉次第ではかなり安く買えるようだ。
今年の六月から福島と上海を結ぶ定期便が運航される。中国が今まで以上に身近な国となることは非常にうれしい。ぜひ今度は、福島から中国に行きたい。二十一世紀は中国の時代と期待している。そのときこそ本当のニーハオ中国である。
(田島町立檜沢中学校教諭)
速さの違う時計
橋本 美枝子
「血液型が違うように、人はそれぞれ速さの違う時計を持っている」
これは、私の好きな星野富弘さんの言葉である。この言葉に立ち戻る時、無理に速さをそろえようとあくせくしている自分の身勝手さに気づかされる。
私には、だんご三兄弟、いやいや、かわいい三人の子供がいる。中一のおっとりとした長女、小五の「自分が一番」そのものの二女、そして、よく言えば天真爛漫、普通に言えば、はちゃめちゃな小一の長男という構成である。同じ親から生まれてきたというのに三人三様。みなそれぞれ性格も違えば親を悩ます種も違う。長女はおっとり型のため、何をするにも人の倍以上の時間がかかり、「早く、早く」が親の口癖である。二女は、身の回りの整理整頓が下手で、いつも洋服や学用品がちらばっている。「ちゃんと片付けなさいよ」の言葉が毎日の日課となっている。
そして、一番の悩みの種がはちゃめちゃ長男。自分ではそうだと思っていないのが、なおこわい。晴れの幼稚園入園式。期待に胸ふくらませて、保護者席で我が子を見守っていた私の気持ちを見事に裏切り、式が終わる頃には、見守るどころか他人の関係を装おうと、親らしからぬ事を考えてしまう程であった。参観日や行事の度に、今度こそはと淡い期待をもって行くのだが、結果は……。年長組になり、他の子がひらがなを読めるようになった時も、「ぼくと○○くんだけ読めないの」の言葉に、ガーンと一撃くわされた思いで、あわてたこともあった。「這(は)えば立て、立てば歩めの親心」とはよく言ったもので、一つ何かできると、次はこれ、その次はこれと、子供の時計の速さを無視して、その結果、子供の時計を狂わせてしまう。学校の教育も然りである。その子にはその子の旬の時期がある。旬を迎えるための準備期間もほしい。子供たちの時計は決して止まっていない。まちがいなく、自分の時計を自分のペースで刻んでいるのである。
我が子も、そして学級の子供たちも、一人一人がみな、自分の持ち味を生かし、自分の時計の速さの価値に気づくよう今日もまた子供たちと向きあっていきたい。
(梁川町立富野小学校教諭)
教師になってよかった
藤田 穣
「先生、きのう、私、お父さんに怒られたんだよ」「先生、きのう巨人勝ったね。よかったね」
休み時間になると、私の机の周りはたくさんの子供たちでにぎやかになります。この二ヵ月間、子