教育福島0220号(1999年(H11)7・8月号)-030/52page

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図書館コーナー

夏休み自由研究使ってみよう図書館


☆ こどもの図書館

夏休みの図書館は、毎日子供たちでいっぱいになります。生きている虫を持ってきて、「この虫、なんていうの?」と聞く子供や、ザリガニをビニール袋に入れてきて、「ザリガニの飼い方の本、ある?」と聞く子供たち。県立図書館・こどものへやは、子供の図書館です。子供が「知りたい」と思ったことに応える本がそろっています。

☆ 『自由研究』の本はあるけれど

ここ数年、夏休みに来館するご両親に、「自由研究の本はありますか?」と聞かれることが多くなりました。もちろんそういった本は、図書館にもたくさんあります。いわゆる自由研究のモデルが載っていて、自分でテーマを考えなくても、その中から適当に選んで、指示どおり実験すれば、宿題はOK、というようなマニュアルの本です。 でも、それでいいのでしょうか? 料理でも、星でも、昆虫でも、工作でも何でもかまいません。どんな小さなことでも、子供自身が興味を持ったことに注目し、一緒に自由研究のテーマを探してみることから始めてみてはいかがでしょうか?

昨年の夏休みに最も人気があったのは、「黴(かび)」に関する本でした。利用者が殺到したため全部貸出されてしまい、夏休み後半に来館した方には、百科事典の類で調べてもらうことになりました。どうして、「黴」について調べる親子が多かったのでしょう?宿題なら仕方ありませんが、自由研究だとすると、疑問を感じます。

☆ 課題図書

今年も「青少年読書感想文全国コンクール課題図書」が十五冊、発表されました。これらの本は、発表された途端に人気がでて、夏休みには、予約待ちの状態になります。課題図書もお勧めですが、この一年に出版された児童書三千冊〜四千冊のうちの、たったの十五冊なのですから、全ての子供が、興味深く感じるとはかぎりません。課題図書以外にも、面白い本がいっぱいあります。県立図書館には、七万冊の児童図書があります。子供たち一人一人の個性にあった、お気に入りの一冊を、探しにいらっしゃいませんか?こどものへやでは、新しい本だけではなく、おとうさんやおかあさんが子供の頃に読み親しんだ本もたくさんあります。思い出深い本を、ぜひ子供たちにも薦めてあげてください。

☆ 図書館への苦情

「図書館であいている机がなかった」「どうして学生が指定席に座れないのか」という苦情がときどきあります。図書館は、図書館の本や資料を利用するための施設です。県立図書館には県内のいたるところがら、毎日のべ八百三十人の来館者があり、本を読んだり調べたりしています。夏休みは特に、遠方から来館される方が多いので、席が不足気味になります。そこで、図書館の本や資料を利用するのではなく、受験勉強をしたり、学習室代わりに利用することは、お断りしています。図書館本来の役目にそった利用をお願いします。

☆ 図書館とコンピューター

今年の四月から、図書館の本がコンピューターで探せるようになりました。インターネットでも探せます(*)。「どうせインターネットで見つけても、県立図書館は遠いから利用できない」と思ってはいませんか?

福島市以外にお住まいの方には、お近くの公共図書館や公民館図書室を通して、県立図書館の本を貸出しています。

また、遠方よりおいでになって本を借りた場合、その本をお近くの公共図書館をとおして返却していただくこともできます。

学校やご家庭から、ぜひアクセスしてみてください。

夏休みの疑問は、図書館で解決!

* http://www.library.pref.fukushima.jp


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