教育福島0221号(1999年(H11)9月号)-023/52page
随想
日々の想い
ずいそう
ゴルフ考
平野文子
最近、先生方の間でもゴルフをやっている方々が多いと聞く。実は私もその一人である。父に教わり初めてクラブを握ったのはもう十年も前だが、コースに出たのはまだ十回足らずだ。スコアも恥ずかしくて言えないほどである。
しかしコースを回っているうちに、ゴルフの楽しさが分かりやみつきになった。芝生の緑、時折聞こえる鳥の声、カップに入った時の嬉しさ、昼食に飲む生ビール、そして一緒に回るパートナーとのコミュニケーション。そんな諸々の要素が「またプレイしたい」と思わせるのである。
本校の保護者にもゴルフをやっている方が多く、今年からPTAのコンペが開催されることになった。私がパーティーを組んだのは、いずれも長年ゴルフに親しんでいて、とても上手なお父さん方三人であった。三人とも、学校の懇談会等で何度かお話することはあったが、一緒にゴルフをするのは初めてである。
コンペが行われたゴルフ場は、キャディさんが付かず、自分たちでカートを運転して回るというコースであった。しかしあまりプレイする時間が遅いと係員が注意に来るのである。案の定、遅々として前に進まない私のせいで、係員が二回もやってきた。するとAさん曰く「せっかく遊びに来てるんだからゆっくりやらせてよ」焦りを感じていた私はその一言で安心し、プレイを楽しむことができた。そんな余裕のない中で、Bさんは私にパットのレッスンをしてくださった。Cさんはこんな三人にペースを乱され、いつになくひどいスコアになってしまったらしい。反省会でもこれらの話題で花が咲いた。
ゴルフを通じて、保護者の方々の今まで知らなかった素顔を垣間見ることができた。でもそれはゴルフに限ったことではない。作業でも語らいでも、共に何かをすることによって見えてくるもの、学ぶものはたくさんある。
学校がまさにそうであろう。子供と教師が共に生活する中で、毎日常に何かを学び合っている。そう考えると、教師とはなんてすばらしい職業なのだろうとつくづく感じる。
ちなみにそのコンペで私がブービーメーカー(最下位)だったことは言うまでもない。
(南郷村立南郷第二小学校教諭)
夢
富岡信
ある保護者から、「将来の夢をもっている子が少ないですね」「先生になりたいという子が少ないですね」と言われた。教師とは、子供たちに夢を与えることができる素晴らしい職業であることを、どんどん伝えてほしいというのである。改めて教師の大切さを感じた。