教育福島0221号(1999年(H11)9月号)-034/52page

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て、一回につき一学級あたり三時間の時間講師を配置しております。 

スクーリングは、週三回六時間の指導のうち、週一回二時間を教育課程に位置づけて行われており、学校行事への参加、訪問学級全体スクーリング、グループスクーリング、個別スクーリング、協力学級との合同学習など、児童生徒や学校の実態に応じて様々な方法が取られています。その内容の一部は次表のとおりです。

1) 学校行事・学部行事への参加
儀式的行事、運動会、遠足、文化祭、学習発表会、他校との交流活動等

2) 集団(合同)学習
大型遊具遊び、感覚遊び、ダンス・ゲーム、歌遊び、劇遊び、共同作品制作等

3) 個別学習
手遊び、水遊び・プール、トランポリン、散策・外気浴等

4) 校舎内協力学級との合同学習
生活単元学習、養護・訓練等の授業参加


(4)スクーリングの成果 

スクーリングの成果については、次のようなことが挙げられています。

1) 定期的に登校することにより、家族が健康管理に留意するようになり、健康の増進が図られ、対象児童生徒の生活リズムの形成、体調の安定に役立っています。

2) 学校行事に関連した内容を計画することで系統的な指導が可能となり、教育効果がさらに高まっています。

3) 家庭における教師との一対一の指導では困難であったダイナミックな活動やバラエティーに富んだ活動が可能となり、学習に広がりがでてきています。

4) 家族や担任以外の人たちと交流ができ、周囲の環境や多くの人とのかかわりを通して感情の表現が豊かになり、社会性が伸びてきています。

5) 複数の担当教員の目で児童生徒の実態を観察し把握することができ、指導上の課題等について共通理解のもとで検討することができるとともに、教員間の研修が充実してきています。

6) 指導中、母親が控え室で待機することにより、常に一緒の生活から母子分離ができるようになっています。また、母親同士の交流を図ることができ、子供の養育について様々な情報を得るなどの効果があります。

スクーリング

4 訪問教育の今後の課題

(1)心身の健康の維持と増進 在宅医療の進歩に伴い、痰の吸引や経管栄養等のいわゆる医療的ケアに対する対応の在り方がきわめて重要な今日的課題となってきています。担当教員は、対象児童生徒の主治医等医療機関や養護教諭との連携を深めながら、児童生徒の健康状態の把握と健康管理に関する配慮に対応していく必要があります。

(2)自己決定の経験の蓄積指導に当たる教師は、児童生徒の自発的な動きや行動の発現を重視して、周囲がその児童生徒にと


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