教育福島0221号(1999年(H11)9月号)-041/52page
考える力や表現する力を育てる(社会科学習から)楢葉町立楢葉南小学校
本校は、平成八年度より社会科の授業を通して、具体的な活動や体験を積極的に取り入れ「考える力」や「表現する力」の育成をめざしてきました。
本町は、天神岬の遺跡や神社仏閣、陸上競技場、コミュニティセンター等、数多い文化施設があり、新エネルギーとしての原子力発電所もあり、町全体が豊かな山海にわたる自然風土にめぐまれています。また、商店街の規模はそれほど大きくなく、穏やかな町でもあります。
この環境の中、純朴で素直な子供たちに主体的に考え、表現する力を育てようと、校外の体験活動はもとより、表現手段として教育機器や視聴覚的手法を活用し、実践してきました。中でも、平成十年度は、VTRやOHC・ラジカセ等の機器を活用した多様な表現手段や、表やグラフを用いて聞き手に分りやすく説得力のある表現方法を取り入れ、授業の充実を図ってきました。公開発表では、自分たちの調べてきたことを、映像や音声を使い、グラフや表を交えて生き生きと発表活動を行っている児童の様子がご覧いただけたかと思います。
これまでの学習で身につけてきた積極的な学習への取り組みを、本年度は、更に、ボランティア活動や環境教育を含んだ総合的な学習活動へと場を広げ、豊かなふるさとの自然環境を守り、人を思いやる優しさを育て、共働の喜びを味わう活動を通して、生きる力の育成をめざそうという方向へと進めております。
OHC、VTR、図や絵を活用して
今、健康について(望ましい食習慣の形成)
新地町立小・中学校
新地町では、平成十年度より文部省から健康教育総合推進モデル事業の指定を受け、「望ましい食習慣の形成」というテーマで町内四小中学校で共同研究を推進しています。今回の研究の趣旨は二十一世紀に生きる児童生徒が自分の健康を自らの考えや判断で保持・増進していく力の育成です。
まず昨年度は小・中学生や保護者、地域の方々の食または食習慣の問題点を把握するため実態調査を行いました。実態調査からは食そのものと食習慣に様々な問題があることが分かりました。
私たちがこの研究を推進していく上で考えたのは、学校内の教育活動で指導実践の推進と保護者、地域との連携や啓発の在り方です。学校の教育活動の中で取り組むべき内容は何か、また地域や保護者との連携の在り方そして効果的な啓発活動はどうあるべきか、模索しながら実践しているところです。
具体的には、学校では朝食調べをして生徒の実態把握に努めたり、様々な場を工夫し、食の大切さを知らせたりしています。
保護者に対しては、PTAと連携を図り、例会のとき健康教育の講演会を開催したり、歯科医師会の協力で噛むことの重要性を学んだりしています。
地域に対しては、町主催の行事に積極的に参加して健康づくりを町民の方々にアピールをすることなども考えています。健康教育の実践指導は二年目の今年度より始まったばかりです。これからも四校協力のもとに実りある研究推進に努めたいと思っています。
楽しい給食−バイキング給食から