教育福島0222号(1999年(H11)10月号)-011/52page

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(2) 現行学習指導要領から新学習指導要領に移行する際に、必要な内容が欠落したり不必要な内容が重複をしたりすることのないよう最小限必要な措置を行う。

たとえば、

1) 上の学年や上の学校で取り扱う内容は、重複しないよう移行期間中に削除する。

2) 全学年を通して削除になったものは、すべて移行期間中に削除する。

3) 下の学年に下がったものは、前もって下の学年に附加する。

 

【総合的な学習の時間】

Q2 本校では、来年度から総合的な学習の時間を実施するが、その時間を生み出すために、各教科の年間授業時数を学校の判断で削減してよいか。
A 移行期間中の授業時数の取扱いについては次の三点が示されている。

(1) 各教科の授業時数の弾力的運用により、各教科の授業時数削減から

(2) 特別活動の授業時数の一部から

(3) 選択教科等に充てる授業時数の一部から

また、各教科の授業時数の下限は、移行期間中の削減内容等を勘案し、「学習指導要領に定められた各教科等の目標を実現し、必要な内容を指導できる限度」である。

その際、個々の教科等の適切な授業時数だけでなく、総授業時数など総合的な検討が必要である。

 

【総合的な学習の時間】

Q3 来年度から総合的な学習の時間を実施したいと考えているが、他学年や中学校で同じ題材が繰り返される心配がある。このことに対して、どのように対応したらよいか。
A たとえば、毎年「川や水」といった題材があっても問題はないし、「車椅子体験」などの重複があっても差し支えない。

なぜなら、その質や深まりが異なるからである。

また、前年度に経験した児童生徒と経験していない児童生徒がいた場合は、その違いを当該学習に生かすことも可能である。

 

【総合的な学習の時間】

Q4 移行期間中の総合的な学習の時間の教育課程上の位置付けはどうなるか。
A 新学習指導要領の移行措置として、総合的な学習の時間を加えて教育課程を編成できることになっている。

したがって、時数計上もしなければならない。

また、この時間は、週時間割に位置付けたり、月単位で位置付けたりして、各学校ごとに工夫することになる。

 

【選択教科】

Q5 移行期間中、第二学年の選択教科は九教科から開設することができるか。
A 文部事務次官通知により、選択教科は現行規定であるので開設できない。

 

【選択教科】

Q6 移行期間中、中学校二〜三学年が一緒の補充指導の選択教科を開設することができるか。
A 異なる学年の生徒が一緒になって学ぶ補充的な学習の時間として開設することはできる。

ただし、必修教科との関連及び補充的な学習の主たるねらいから、新しい学習内容を先取りして学習させることはできない。

 

【ク ラ ブ 活 動】

Q7 小学校のクラブ活動に関しての留意点は何か。
A 移行期間中における小学校のクラブ活動については、次の点に留意する必要がある。


(1) 学校が適切な授業時数を定める。

クラブ活動の授業時数の配当の仕方については、総合的な学習の時間の時数の確保との関連を考慮しつつ、次のいずれかの方法のうちから学校で定めるものである。

1) これまでのように七十単位時間扱いで、クラブ活動に三十五単位時間を充てる。

2) 新学習指導要領に示す配当時数により、三十五単位時間を学級活動とし、クラブ活動については学校行事などと同様に適切な時数を確保する。


(2) 児童の興味・関心を踏まえて実施する

クラブ活動の授業時数をどうするか、どう運営するかを考える観点は、新学習指導要領第四章第三の一「(3) クラブ活動については、学校や地域の実態等を考慮しつつ児童の興味・関心を踏まえて計画し実施できるようにすること。」の趣旨等を踏まえて計画することが重要である。


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