教育福島0222号(1999年(H11)10月号)-013/52page

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─里段遺跡調査風景
─里段遺跡調査風景

調査は財団法人福島県文化センターに委託しました。

調査の結果、縄文時代早期の一時的な居住場所や、後期旧石器時代(約一万三千年〜二万五千年前)の石器製作の場所であることが明らかとなりました。また、その石器の材質は、山形県地方などにあり、広域に交流する人々の姿が明らかとなりました。

この調査の成果は、ビデオ等の記録で公開するほか、出土した石器等を利用して、二万五千年前の一里段遺跡を復元して、展示します(後述)。また、遺跡の保存された部分は、開館後、体験学習や研修等に活用することを検討しています。


四 建築の概要

「融合と調和、そしてふれあい」をテーマとして、「野外展示空間と自然環境との融合」、「自然環境と調和した建築形態」、「人と自然、人と建物とのふれあい、人と人との対話が生まれる空間づくり」を基本理念としています。

また、自然にとけ込む「フィールド・ミュージアム」において、自然にふれあう中での「遊び」・「体験」・「学習」・「発見」をモチーフに、新しい環境・施設・空間の創造に配慮しました。

■建設地 福島県白河市白坂字一里段地内
■敷地面積 約五二、○○○u
■延床面積 本館棟  約二、四〇〇u
収蔵庫棟  約三、〇〇〇u
計  約五、四〇〇u
体験学習館  約九〇u
■構造 鉄筋コンクリート造  鉄骨造  一部木造
■階数 地上一階
■駐車場 一般駐車場  九十台(身障者用六台)
大型車用駐車場  十台
職員駐車場  二十一台
臨時駐車場  四十台
■駐輪場 二十八台
■建設工期 平成十一年八月〜平成十二年十月(予定)
■主な各室 ▽講堂/文化財や考古学に関する各種の講演会や、入館者向けのガイダンスを行います。約百名が利用可能です。

▽閲覧・相談コーナー/文化財に関する資料・図書の閲覧やコピーサービス、文化財に関する各種相談を受け付けます。

文化財センター(仮称)データーベースを現在、構築中ですが、開館時には、遺跡・遺構・遺物・写真・文化財図書などの各種のデーターベースの数万件の情報を自由に検索できます。

▽体験学習室/文化財を利用した体験学習一弓を射る。玉を作る。土器を作る。石器を作る。など─、古代の技術や知恵を学びます。

▽研修室・実習室/市町村等の専門職員等の研修を行います。発掘調査に関する実技や、考古学や文化財保護に専門知識に関する研修を行います。

▽教育情報室/文化財センター(仮称)データーベースの加工・入力や、文化財センター(仮称)ホームページを開設します。

ホームページでは、館の紹介をはじめとして、様々な講演会、講座等の行事情報、県内での遺跡の調査情報や小中学生向きの電脳博物館など文化財に関する情報発信の中核となります。

 

五 展示の概要

「自然と人間、遺跡との関わり」を全体として流れるテーマとし、「めぐみの森」・「暮らしのうつりかわり」・「道具のうつりかわり」等のコーナーを配し、実物資料の露出展示を中心としたフレキシブルな展示に心がけ、子どもたちを主な対象としたわかりやすい展示


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